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2021.03.17

令和2年度学位記授与式(3月卒業) 学長告辞

 皆さん、ご卒業・修了おめでとうございます。
 昨年の学位記授与式は新型コロナウイルス感染拡大により残念ながら中止となりました。私は昨年4月に学長に就任しましたが、その直後の入学式も中止となりました。これまでに経験したことのない緊急事態であったと言えます。そのため、本日、学位記授与式が挙行できることを大変うれしく思います。
 新型コロナが収束していない状況に鑑み、本日は卒業生、修了生のみの式とさせて頂きました。例年であれば多くの保護者や来賓の皆様、教職員に祝福される場となるところですが、保護者の皆さんに会場にお越し頂くことを控えて頂きました。しかし、この式の様子は配信されておりますので、その雰囲気だけでも味わって頂ければ幸いです。

 

 新型コロナウイルスにより世界は大きく変わりました。これまでの日常が一変しました。今はウィズ・コロナの時代となり、「新しい日常」に私たちは対応しなければなりません。
 本年度は前期の授業がすべて遠隔授業となりました。また、後期についても多くの授業が遠隔となりました。卒業論文の作成についても図書館を十分に利用できないなどの不便もあったかと思います。厳しい環境にも関わらず、卒業に向けて努力を重ねた皆さんに敬意を表したいと思います。

 多くの皆さんは4月から企業に勤めることと思います。昨年の就職活動は皆さんにとっても大変なものであったと思います。対面での面接はなくなり、Zoomなどを用いたものとなりました。先輩などから聞いていた就職活動とは一変し、これまでとは異なる対応に苦慮されたと思います。そのような中でも例年と変わらない高い就職率を残せたことは、皆さんの努力の賜物といえます。

 

 新型コロナウイルスは私たちにいろいろなことを教えてくれました。また、他の国よりも遅れていた日本のデジタル化が一気に進んだことも事実です。海外では普通に行われていた遠隔授業が、コロナにより、急速に、日本中の大学に普及しました。また、遠隔地の人々と移動することなしにオンライン上で会うことができるようになりました。この点ではプラスの影響もあったと思います。本学の場合、札幌から通学する学生も多く、通学の時間とお金が節約できたという声も聴きました。一方で私たちは対面によるコミュニケーションの重要性を再認識することにもなりました。画面を通じてのコミュニケーションは人間味のあるものとは言えないのかもしれません。

 

 私たちは今、歴史の転換点にいます。そして皆さんはその歴史の証言者でもあります。グローバル化や人口減少など日本は大きな変化の中にあります。しかし、デジタル化やICT分野を活用してこれらの変化に対応するという面では後れを取りました。経済は低成長状態にあり、経済規模では中国に後れを取り、一人当たりのGDPでもシンガポールなどとの差は広がっています。世界の中でそしてアジアの中でさえ、日本の経済的プレゼンスは低下しています。
 高度経済成長期のように日本全体がそろって成長を続けることは難しいといえます。しかし、特定の産業や地域が成長し、それが日本経済の底上げにつながる可能性はあります。そして、それを皆さんのような若い世代に牽引して頂きたいと思います。

 

 大学での勉強は社会に出てすぐに役に立つものは少ないかもしれません。しかし、大学で学んだ問題意識を持ち、自分で考えるという態度、思考力などはこれからの皆さんの人生において必ず役に立つものです。
 本学は実学教育をモットーとして掲げていますが、それは実践的であるだけでなく、その背後にある本質的な部分も含めた教育です。それは学問の本質に触れる教育と言い換えることができると思います。

 

 皆さんはこれから企業など新しい環境に身を置くことになります。当初は戸惑いもあるでしょうが、本学で学んだことは必ず皆さんの戸惑いや不安を払しょくすることでしょう。皆さんは自分が思っている以上の実力と潜在能力を持っています。自信をもって新しい世界に飛び込んで下さい。
 一方で、変化の激しい社会においては、常に新しい知識やスキルを身に着ける必要があります。社会に出てからが本当の勉強だということを忘れずに、これまで同様、自己研鑽に励んでください。これからは集団だけではなく個々の力も重要となります。

 

 この後、緑丘会の島崎理事長からお言葉を頂きますが、本学の後援会、緑丘会からは在学生の皆さんに対して様々な支援の手を差し伸べて頂いています。コロナ禍での奨励金の支給を他大学に先駆けて行うことができたことも後援会、緑丘会の支援があったからです。これからは皆さんが後援会、緑丘会の一員となり、後輩のための支援をして頂ければと思います。
 本日の学位記授与式は例年とは異なり、4回に分けての開催となります。三密を避け、1回あたりの人数を制限することにより、開催が可能となりました。久々に友人と会う機会でもあり、名残り惜しいとは思いますが、速やかに帰宅の途についてください。そしてコロナ禍が収束した暁には今日の学位記授与式を思い出しながら、楽しく会食をしてください。そのような日が一日でも早く来ることを願っています。

 

 最後に皆さんの健康と幸多き未来を祈念して、私の挨拶を終わりたいと思います。

 

2021年(令和3年)3月17日
   国立大学法人小樽商科大学学長 穴沢 眞

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