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令和5年度学位記授与式特設ページ

Graduation Ceremony for the 2023 Academic Year

令和5年度 学位記授与式

学長 告辞

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皆さん、卒業そして修了、誠におめでとうございます。本学の教職員を代表して、心よりのお祝いの言葉を送りたいと思います。また、保護者の皆様のお慶びは、察するに余りあるものがあります。
昨年5月に新型コロナウイルス感染症の分類が2類から5類に移行し、これまでの日常がようやく戻ってきました。2020年4月に挙行されるはずであった入学式は中止となり、私もビデオメッセージを送ったことを記憶しています。

今日、商学部を卒業される皆さんは入学式を体験できず、また、授業の開始も5月の連休明けとなるなど、入学当初からコロナの影響を受けられました。対面授業ができないため全面的にオンライン授業が導入され、その対応に戸惑うことも多かったと思います。クラスや部活、サークル活動で友人とともに時間を共有することも大きく制限されました。激変する環境に翻弄されることもあったと思います。しかし、それらの変化を乗り越え、卒業、修了される皆さんに対し改めて敬意を表したいと思います。

「艱難汝を玉にす」という言葉があります。皆さんは想像していた学生生活、大学院生活と大きく異なる現実に直面されました。これを乗り越えるためにはマイナスをプラスに変える大きな努力を必要とします。人は順風のなかではなく、逆境の時に成長するものであります。コロナ禍への対応に苦しまれた学生時代は、皆さんを一回りも二回りも大きくしたと思います。また、今後の人生においてもコロナ禍のなかでの経験は必ずやいかされるものと確信しています。

今、社会は大きく変化しています。日本は失われた30年といわれるように経済の停滞が続いています。GDPもドイツに抜かれ、世界第4位に後退しました。周辺のアジア諸国が順調に経済発展を続ける中、アジアにおける日本のプレゼンスは低下しました。同様に世界におけるプレゼンスも低下しています。少子高齢化、経済の東京一極集中、ICT分野の遅れなど、すぐには明るい展望を見出すことはできません。
特に我々が住む北海道においては人口減少、地方経済の疲弊が急速に進んでいます。古い世代の記憶にある高度経済成長やバブル期の経済成長は過去のものです。これまでとは異なる、新しい社会や経済の在り方を模索する必要があります。若い皆さんの、既存の常識にとらわれない、自由な発想が今後の日本の浮沈のカギを握っているといえます。

日本のみならず、世界も大きく変化しています。ロシアのウクライナ侵攻から2年以上がたちましたが、依然として先行きは不透明です。また、イスラエルとパレスチナとの紛争も勃発し、不安定な国際情勢は多くの地域でみられます。このような政治情勢は経済にも大きな影響を与えています。穀物や資源価格の高騰は円安と相まって物価の上昇という形で我が国の経済に影を落としています。皆さんには是非、身近な問題だけでなく、常に広い視野を持ち国際情勢にも敏感であってほしいと思います。我々は否応なしに世界とつながる時代に生きているのです。

世界のビジネスシーンでは今や英語が共通語となっています。また、海外ではビジネススクールを出た人材を含め、大学院を修了した人材が増え、高学歴化が進んでいます。この面でも日本の遅れが明らかになっています。日本人の賃金水準は近隣諸国にも劣るようになりました。特に管理職レベルの賃金水準はアジアの中でも後れをとっています。賃金水準のみならず、世界で求められている人材と、日本において求められる人材像の乖離も問題です。これは世界と日本の経済の実態の反映でもあります。
生成AIの登場などにより、ビジネスにおいて必要とされるスキルは急速に変化しています。現在、社会人のリカレント教育、リスキリングが叫ばれています。海外に比べ、我が国における社会人教育は残念ながら遅れています。制度的な問題もありますが、この遅れを甘受するのではなく、皆さんには是非、継続的に自ら学ぶ姿勢を身につけて頂きたいと思います。社会に出ると大学時代以上に「学び」が必要となります。職業に直結する「学び」だけではなく、人格、教養を高める「学び」も不可欠です。常に高い目標を持ち、それに向けて、たゆまない努力を継続して頂きたいと思います。社会は常に変化しています。変化への対応力は継続的な「学び」からのみ得られるものです。

コロナ禍で薄れた人と人との結びつきは対面の増加とともに戻ってきています。そのつながり方はこれまでとは異なるものかも知れません。時代やコミュニケーションの手段が変わろうとも人間は一人で生きていけないことに変わりはありません。また、人は自分自身のアイデンティティをその帰属する組織や社会に求めます。皆さんはこれまで小樽商科大学の一員でありました。これからは本学の卒業生として社会に出て行かれます。

本学の卒業生で構成される緑丘会は、おそらく日本で最も強いきずなを持った同窓会の一つであると思います。2011年の創立110周年記念募金では、コロナ禍で困窮した学生のために急遽募金の目標を1500万円上積みして頂き、いち早く学生に奨励金を支給することができました。また、1億円を超える110周年の募金は学生の皆さんの課外活動や国際交流のために活用されています。それのみならず、TOEICの受験料の補助など毎年様々な支援を頂いており、皆さんの学生生活をより豊かにするために活用されています。
本学の113年の歴史は大学のみならず、卒業生とともに積み上げてきたものであります。それは世代間のバトンの引継ぎでもあります。皆さんには卒業後も同窓会組織を通じて本学とともに歩んで頂きたいと思います。大学そして同窓会は常に皆さんのサポーターであり、皆さんのアイデンティティの根底にあり続けます。

最後になりますが、皆さんは限りない可能性を秘めています。自分自身を信じ、力強く未来を切り開いて頂きたいと思います。皆さんの健康と幸多き未来を祈念して、私の挨拶を終わります。

令和6年3月18日 国立大学法人 北海道国立大学機構

小樽商科大学長 穴沢 眞

北海道国立大学機構理事長 祝辞(ビデオメッセージ)

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北海道国立大学機構 理事長

長谷山 彰

緑丘会副理事長 祝辞

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卒業生の皆さん 卒業おめでとうございます。 ご両親、ご家族の方々もさぞかしお喜びのことと思います。 小樽商科大学の同窓会組織緑丘会を代表して心よりお祝い申し上げます。

皆さんが入学された年は新型コロナウィルス感染拡大による緊急事態宣言が発せられており折角合格したのに学校に行けない異常な状態から始まってしまいましたね。 行事の中止、クラブ活動の自粛、リモートのみの講義など人と人とのリアルな行動が一切出来なかったことで学友や先生方との大切な交流が出来ず戸惑いばかりだったと思います。 またアルバイトもままならず経済的にも苦労があったのではないかと推察します。 思い描いていた大学生生活とは程遠くさぞかし辛かったことと想像します。

しかし一方で皆さんは対面以外のコミュニケーションの取り方を学び実践したことで様々なツールを使いこなし達人になったのではないでしょうか。 この二刀流の経験が社会に出ても多様な働き方に役立てばいいなと思っています。
卒業を迎えた本年は先月2月22日に、1989年に付けた日経平均株価の最高値を34年ぶりに更新した日本経済回復の節目の年になるかもしれません。 失われた30年を経て日本が再び元気を取り戻し皆さんへの門出となればと期待しています。
さて、これから社会に飛び立つ皆さんが直面することになる2つのことについてお話ししたいと思います。

1つはAIテクノロジーの指数関数的進化です。 学生の皆さんのほうが詳しいかもしれませんが、この先考えも及ばないような変化が大変なスピードで起こることになるでしょう。 この一年で見ても2022年11月にアメリカオープンAIが公開したChat GPTは世界中の企業はもとより政府や公共団体、教育機関にあっという間に浸透して今や全く使用していない組織を見つけるのが難しいような状態です。たった一年余りで世の中の景色がガラッと変わりました。 AIの進化で教育や医療、研究をはじめ社会の多くの分野で想像を超える恩恵を受けるであろうと思う一方で、進化のスピードが早すぎて規律、規制等ガバナンスの整備が追い付かず、社会との摩擦が生じていることも事実であります。 今後AIが自己増殖するようになれば政治システムに混乱をもたらしたり、人類を破滅させる武器の開発に繋がると地球存続が脅かされるリスクもあると指摘する学者もいます。 私は社会に出て50年弱になりますが卒業当時から現在までの50年とこれから先の50年では変化のスピードと大きさが次元を超えることは想像に難くはありません。 今ある職業の半分はなくなる、それ以上かもしれないと言われています。これまでの経験や知識ではとても対応ができるとは思えません。 皆さんの知恵と努力で50年先にも家族や友人、国民が、人類がもっと幸福に生きられるように力を尽くしてもらいたいと願っています。 勿論私たちも変化を恐れることなく前向きにとらえて共に頑張っていきたいと思います。

2つ目は日本の急速な人口減少です。要は日本が縮んで行くということです。 先日の報道でも2023年の出生数は75万人で2016年100万人からたった7年で25万人減って4分の3になってしまったとのことです。死亡から出生を引いた自然減は83万人で山梨県や福井県が毎年なくなっていくことに相当します。 今後中位の推計では50年後8700万人、75年後の2100年には6300万人と現在の半分になるとのことですが、実はすでに中位推計を下回っていてもっと早く半分になってしまいそうです。しかも人口の4割が高齢者になります。 人生100年時代、皆さんの殆どが2100年の日本を見ることになるでしょう。国のありようが根本的に変わる可能性もあります。
人口減少は全国一律で進むわけではありません。皆さんは小樽市が2010年4月に国から過疎地域の指定を受けたことをご存じでしょうか。衝撃的でした。 現在の小樽市の人口は11万人、25年後の2050年には5万人に半減、その次の25年で3万人との推計です。 あと50年で3分の1です。全国平均よりずっと早いです。このことは母校の存続と決して無関係とは思えません。 小樽商大の前身である小樽高商創設の歴史を調べた方もいると思いますが、それによると明治政府は日本で5番目の高商を東京以北に創る計画を立て仙台、盛岡、函館と小樽を候補としていました。 中央では函館が有力であったところ当時の小樽区は状況を挽回すべく、地元有力者から土地1万坪の無償提供を受けるとともに20万円の拠出を決め市民運動として国に対して猛烈な誘致活動を繰り広げて国の意向を覆すことになったとあります。 すなわち小樽高商、小樽商大は市民の熱意によって創設された学校なのであります。 以降110年以上にわたり小樽の街は私たちを育て、見守り、人財を社会へと送り出してくれています。次の50年、100年は私たちが恩返しをしなければなりません。足元の街が衰退していくのを黙って見過ごすわけにはいきません。
商大で学んだことは国内外の経済や企業経営、自治体の運営、地域活性化、産官学連携などであり、皆さんは地域再生の担い手として最も適任なのではないでしょうか。

さて、皆さんはこれからどのような社会人を夢見ているのでしょうか。若者のアドバンテージは大いなる可能性であり何度でもチャレンジできる時間を持っていることです。 穴沢学長のお言葉にもありましたように大学で学んだのは考える力をつけるための基礎であり、本当の勉強はこれからだということです。
世界はどんどん狭くなっています。地球のどこかで起きたことが明日からの我々の生活に直結することも増えるのではないでしょうか。どんな仕事をするにしてもグローバル視点を欠くことはできないし、視野を広げる努力を怠ってはなりません。 商大で学んだグローカルの考え方は社会においても大いに役立つと思います。
先ほどお話しした2つの課題も私たち先輩社会人が経験したことのない未知の世界です。こういうものだという決めつけは最も大きなリスクだと思われます。課題の解決方法は誰かが教えてくれることは決してなく自分自身で考え抜かなくてはなりません。
母校は国内最小規模の国立大学であり、どのような会社や組織に入っても他大学に比べて少数であることがほとんどです。 しかし同窓生が様々な分野で活躍しており商大ブランドは高く評価されていることを実感しています。 これからは皆さんの実社会での活躍が母校の評価を高めブランド力をさらに高めていくことになります。

商大卒業生の貴重な財産は小さな大学ゆえの絆の強さだと思います。 年代を問わず社会に出て同窓生に出会ったときに短時間で気持ちが通じ心が温かくなる経験を何度もしています。 出会いがビジネスに繋がった例も多数あります。 大規模な大学ではおそらくこんなことはないのではないかと思います。 卒業後はどうぞ同窓生を頼ってください。先輩を頼ってください。 私たち緑丘会は母校の同窓会組織であり東京豊島区池袋に本部を構えるほか、道内だけでなく全国に支部を持っています。気軽に足を運んでください。

最後に皆さんにお願いしたいことがあります。 小樽商大卒業生として高い倫理観を持ち、公明正大に堂々と品格をもって社会に貢献してください。商大性らしく、自分らしく。 洋々たる前途を祝し、ご多幸とご健闘を祈念して私のお祝いの言葉といたします。 本日は卒業、誠におめでとうございます。

公益財団法人緑丘会理事長

合場直人

 

同窓会「緑丘会」の紹介

本学卒業生の同窓会であり、大学の行うキャリア開発教育に対する支援及び関連事業の運営支援、並びに就職支援事業の企画・運営、資金支援等を通じて、青年産業人材の健全な育成に寄与することを目的としています。
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この度はご卒業、誠におめでとうございます。 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、皆さんはご苦労が続いたかと思いますが、こうして無事に学位記授与式が挙行され皆様もご父兄も感慨深いものがあるのではないでしょうか。 そして、皆さんは新しい生活に向けてさぞかし期待に胸を膨らませていることと思います。 是非、母校のプライドを胸にそれぞれの目標に向かって新生活で活躍されることを心より願っております。
昨年の1月に学生サークル「緑輝星」が発足されました。まだ1年生が主なメンバーですが皆さんの中には存在をご存じの方もおられるかも知れませんがこのサークルは学生と同窓会を結ぶことを目的に発足されたサークルです。 同窓会が如何に学生の皆さんを支援させて頂いているかを広めてもらう事も大切なミッションです。 これからお話する内容がこの「緑輝星」の使命にも大いに関係する内容なのでこのサークルを紹介させて頂きました。

さて、この機会に同窓会である緑丘会について3点と、お願いを1点伝えさせて頂きます。 いずれも皆様に是非知って頂きたい事柄ですのでお聴きいただきたいと思います

1点目は、 あまり実感していないかと思いますが、既に皆さんは同窓会(緑丘会)の賛助会員だということです。ほとんどの方に入学時にご父兄から緑丘会の会費を納めて頂いております。 納めて頂いている内訳は、在学中4年間と卒業後3年間の7年分の会費です。 すでに、年2回、2月と8月に会報「緑丘」が届いていると思いますが、それは会費を納めている皆さんが緑丘会の会員であるという証なのです。 卒業してから3年間は会費を納めなくて良い期間ですが、卒業4年目からは、新たに年間4千円を納めて頂く必要があります。 卒業して3年の間に皆さんの心の支えとなる緑丘会の活動に興味を持っていただき、その後も忘れずに会員を継続して頂くことを切に願います。

2点目は、 緑丘会は、国内に24支部、海外にも支部があり、社会人に有益な各種イベントを実施しています。 転勤等で勤務地やお住まいが変わっても、その土地その土地で同窓会ネットワークに参加していただき、人脈の形成や生活の糧に活かしていって頂きたいと思います。 各支部の情報や各種お知らせは緑丘会のホームページや会報、またSNSにも掲載しておりますので是非ご確認下さい。 不明な点は東京池袋にある緑丘会本部までお問合せ下さい。

3点目は、 卒業生からの会費が何に使われているのか主なものを簡単に説明します。 まずは、在学生へTOEIC受験料を助成しております。 皆さんの中にも、TOEIC・IPテストを受けられた方が大勢いらっしゃると思います。 また、就職活動も支援しております。就職相談室の相談員派遣、卒業生の方に実社会の経験を講義していただくエバーグリーン講座、就活のための企業等セミナーの費用も助成しております。 もう一つの同窓会組織であり寄付金を基に運営している小樽商科大学後援会からは派遣留学生や語学留学生に対する奨学金の助成等も行っております。 このように卒業生皆さんからの年会費や寄付金は学生の為に使われていることを十分ご理解いただきたいと思います。

最後に1点、とても大切なお願いがあります。
これから皆さんが受け取る資料に同封しております「緑丘会登録票」提出のお願いです。 卒業後の住所とメールアドレス等を記入いただき、返信用封筒にて必ず返送していただく事を先ずはお願いしますが、このあと学生会館の食堂で学位記等を受け取る方や生協に行かれる方はどちらかで封筒の中に入っている登録票に連絡先等を記載して返信用封筒と共に回収箱に入れて下さい。 何人かの同窓の先輩が会場で声掛けをさせて頂きますので宜しくお願い致します。 記載できなかった方は後日返信用封筒を使用して必ず返送をお願いします。 また、学生センターで学位記等を受け取られる方は記載スペースがありませんので生協前で記載するか返信用封筒で必ず返送をお願いします。 これが皆さんと同窓会を繋ぐ唯一無二の大事な生命線である事をご理解頂きたいと思います。 また、その後も住所やアドレスの変更があれば緑丘会本部までお知らせ下さい。 情報管理は徹底して行っております。提出いただいた登録票は基本的に皆様への連絡・行事案内等以外には使用しませんのでご安心ください。

最後になりますが、皆さんの先輩達はお世話になった大学への恩返しとして学生への支援を行っております。今度は皆さんがそのような気持ちで後輩学生を是非支援して下さい。 小樽商科大学は学生数が少ない大学だからこそ深いつながりを育んでいく環境があると思っています。 先輩諸氏も強いつながりを持ち続け、社会で活躍し、太くて強いネットワークを構築してくれています。「小なれど固い絆の同窓会」です。 緑丘会という組織を皆さんもどんどん活用していただくと共に、お力を貸していただければ大変嬉しい限りです。 また、関東圏で就職された方、東京に来られた方は池袋サンシャインビル60の57階にある緑丘会館に是非お立ち寄り下さい。 緑丘会の活動で皆さんとお会いできる事を楽しみにしてメッセージとさせて頂きます。 本日は誠におめでとうございます。        

公益社団法人 緑丘会

常務理事・事務局長 永井健夫

校歌

小樽商科大学校歌

時雨 音羽   作詞
杉山 長谷夫  作曲

(一) 金鱗おどる渺々の
あけぼの称う浪の唄
エルムの花に若人の
涯なきのぞみ数々秘めて
夢うるわしの緑ケ丘よ

(二) 夕陽映える白樺の
梢をわたる風の唄
慈愛の山のふところに
銀翼みがき駿足秘めて
唄ほがらかの緑ケ丘よ

(三) 蒼穹はてず道つきず
はるかに仰ぐ北斗星
栄冠迎うこの胸に
飛躍の力ひととき秘めて
花咲き匂う緑ケ丘よ

(四) 健腕拓く五大洲
凱歌はあがる我母校
感激満てる若人の
血潮に清き教えを秘めて
春永遠の緑ケ丘よ

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JASRAC許諾第E1904223407号

応援歌「若人逍遥の歌」

応援歌「若人逍遥の歌」は、1955年に札幌地検小樽支部長として着任した高島茂氏が作成した逍遥歌の歌詞が大学に献呈され、当時の学生の宮内泰氏が作曲し、今も歌い継がれています。

若人逍遥の歌

高島 茂 作詞
宮内 泰 作曲

(口上) 春風颯々として山河をめぐり
百花繚乱の盛夏となりぬ
霧水来たりて百山紅を呈し
龍田の朔北(と)なれば暗雲天空を覆い嵐を呼び
紅山白山と化しその白雪の中に身を埋める

その厳しき天地のすべ我等が俗世と何の関わりが有ろうか
連山残雪に覆われし頃比の朔北の地に移りし我等なれば
何を悩み何をば求めん

俗世の安楽冥利とは大海に漂う塵の如し
我等その塵に何ぞ命を託さんや
今こそ悪夢より覚醒出でて
打ち寄する荒波の如き熱き血潮を持って杯をかかげん
春宵の暁にいざいざいざ歌わんかな我等が命を

(一) 琅玕融くる緑丘の
春曙を逍遥えば
浪漫の靄に街沈み
風悠久の言葉あり
瀾朶の桜花吹雪つつ
あわただしくも逝く春の
伝統古き学舎に
展ける海のはてしなき

(二) 夏白樺に囁やきて
ハイネの詩を口ずさむ
みめ美わしきまなざしの
又なき時の愛しさ
断崖落ちて波くだけ
オタモイ遠く帆走れば
オタルの嶺々の夕あかね
冴ゆる北斗にうそぶきぬ

(三) 秋簫条の思い濃き
ポプラにかかる雲消えぬ
流転の行旅夢に似て
悩みの思惟を誰か知る
感傷笑うことなかれ
桜ケ丘にたたずみて
泪滂沱と憂愁の
落葉の行方誓うかな

(四) 氷雪海に傾きて
月寒ければ翻とかん
晦冥行路遠けれど
われに港の乙女あり
流星落ちて影もなし
逝く青春の足音に
生命を惜しむ若人は
永却の杯酌まんとす

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応援歌「若人逍遥の歌」の著作権について

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