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教員インタビュー 山田政樹准教授

  • <担当科目>
  • 学部:北海道産業論Ⅰ・Ⅱ、グローカルマネジメント入門、経営学特講(北海道未来学(コープさっぽろ提供講座))
  • 大学院:ケーススタディⅠ

山田政樹 准教授
YAMADA Masaki


データで、伸びる力を解く

 私は産学官連携推進部門で、企業・自治体と大学を結び、現場と研究の往復を日常的に行っています。その性質上、今後は産学官連携そのものを扱う研究が増えてくるかもしれません。ここでは、これまで取り組んできた二本柱の研究を紹介します。

 第一は HRM(Human Resource Management:人的資源管理) です。成果を上げる人に共通する行動特性(コンピテンシー)があると仮定し、それを定義・測定したうえで、育成や評価に活かす仕組みづくりに取り組んでいます。

 第二は ESP(English for Specific Purposes:特定の目的のための英語) です。会議・報告・交渉・発表などの仕事の場面から逆算して、ビジネスで実際に使える英語を設計し、学習前後の変化を検証しています。一見すると別領域ですが、タスク(状況)×行動の視点で現場の疑問やギャップを言語化・指標化し、社会実装で検証するという方法論でつながっています。

現場発の問いを、データで解く

 きっかけは、ドイツの大手ソフトウェアベンダーをはじめとするIT業界での十数年の実務経験です。同じツールや同じ手順でも成果に差が出るのはなぜなのかという疑問から、成果に結びつく行動特性であるコンピテンシーに注目するようになりました。

 語学教育でも同じ現象を見ました。英語力の点数が高くなくても仕事を着実に進める人がいる一方で、高得点でも英語を使った業務が苦手な人がいる。そこで、学校で学ぶ英語とビジネスの現場で使う英語は違うのではないか、業種や職場に固有の英語(ESP)を身につけることがグローバル業務の鍵になるのではないかと考え、ESPをもう一つの柱に据えました。

 私の研究分野の面白さは、自分や働く人たちが感じる「なぜ」をデータで確かめられることにあります。インタビューやアンケート、実務成果の記録を重ねると、仮説が少しずつ形になり、「なるほど」に変わっていく。調査の過程では、現場の苦労や成功の秘訣も直接伺うことができ、業界や当事者の思考に深く触れられる点も、大きな魅力です。

学びを社会へ、社会を学びへ

 私のHRMとESPの研究は、どちらも社会との接点がなければ始まらず、実装されてこそ価値が生まれるものです。机上で完結させず、採用・配置・評価や、会議・交渉・報告といった実務の場面に接続されて初めて意味を持ちます。だからこそ、現場で生まれた問いを研究で磨き、もう一度現場に返して確かめるという往復を前提に据えています。

 今後は、この二本柱を土台に、産学官の共創そのものを研究対象として深めます。国内外の大学・企業・自治体と情報交換と協働を広げ、現場で得た知見を授業や人材育成に還元し、また社会へ返すという循環をいっそう強くすることを目指します。

産学官連携イベントやプロジェクトへ参加する魅力

 グローカル戦略推進センターでは、産学官連携に関する学生参加型のイベントやプロジェクトがたくさんあります。地域の自治体や企業の課題解決について考えて発表するプロジェクトや、実際のスタートアップについて考えるプロジェクト、中学生や高校生とのイベントなど様々です。フィールドワークを通じて地域や企業の方々と直接話すことで視野が広がり、授業で学んだフレームワークが現場でどう効くかを実際に体感できます。成果はレポートやスライドとして残ります。就活の自己PRにも活かせますよ。興味があれば、ぜひ気軽に参加してみてください。相談も気軽にしてください。

中学生・高校生や学部生、社会人の皆さんへ

 私は大学卒業後に米国留学を経て帰国し、社会人を経験してからMBA、そしてPh.D.と学びを深めてきました。中学生・高校生、学部生の皆さんには、とにかくたくさん経験することをお勧めします。小樽商科大学には、たくさんの先生方やゼミでの取り組みをはじめ、フィールドワークや産学官連携プロジェクトなど、教室の外でも学べる環境があります。ぜひ一緒に学び、挑戦しましょう。
 社会人の方へ。働く中で生まれる疑問やもう一段深めたい気持ちは、次の学びの出発点です。本学には大学院アントレプレナーシップ専攻や博士後期課程があり、実務と研究を往復しながら力を磨けます。新しい一歩を、小樽から。皆さんのご入学をお待ちしています。


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