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教員インタビュー 鈴木和宏教授

  • <担当科目>
  • マーケティング入門、マーケティング各論Ⅱ、市場システム論ⅠⅡ、現代商学Ⅱ、現代市場システム論、現代マーケティング特論

鈴木 和宏 教授
SUZUKI Kazuhiro


ブランドと消費者の関わり方を探究

 マーケティング論や消費者行動論の観点から、消費者とブランドとの関わり合いについて研究しています。
 主な研究テーマとしては、「①ブランドに関わる顧客体験はどのような状況で生じるとブランド価値となりやすいのか」、「②ブランドはどのように育てられるのか」、「③ブランドとのどのような体験がその消費者にとって重要な経験となるのか」、「④応援されるブランドになるためにはどうすればよいのか」などが挙げられます。
 例えば①については、そのブランドが消費されるシーンによって同じものでもブランド価値になる場合とならない場合があることが分かりました。②についてはブランドの成長段階にはどのようなものであるかや、ブランドを育てるうえでその段階に合わせたステークホルダーの力を取り込むことが重要であることが明らかとなりました。③や④については現在取組中の研究テーマとなっています。③は社会人のスキルアップサービスの参与観察をしながら検討しています。④についてはファンやメディアの利用動機の分析などを通じて、企業のマーケティング活動を消費者が援助する要因が何であるのかを探っています。

視点が変わると価値も変わるところがおもしろい

 マーケティングを勉強し始めたきっかけは仕事上の疑問です。大学卒業後に地方銀行で営業をしていたのですが、売りにくい商品がありどうすれば売れるのかを知りたくなりました。調べてみるとマーケティングというものがあることを知りました。文学部出身でしたので、マーケティングが何なのかを全く知りませんでした。少し勉強してみると、戦略的な取り組みが必要であることが分かり、きちんと勉強してみたくなりました。そこで、大学院の修士課程に進みました。修士課程修了後はコンサルティング業界で働いていましたが、消費者行動論をベースとする人材がそれほど多くなく、もう少し勉強したいと思い博士課程に進みました。そして、気づいたら教員になっていました。

 分野の魅力はやはりビジネスとの関連性が強い点だと思います。仕事で役立ちます。ただ個人的におもしろいと思うのは、同じ商品や消費でも消費する人やその文脈によって意義が大きく異なる点です。客観性や合理性だけではなく、消費者の主観性や非合理性によって価値が変わります。例えば、熱帯魚のファンにとって水槽を掃除することは、はたから見ていると掃除は面倒な作業に見えますが、愛情表現やスキルを発揮する機会として意義のある行動となります。消費者の主観から消費をみてみると意外な結果に出くわすときがあり、それがおもしろいと感じます。

マーケティングと社会とのつながりは広くて強い

 マーケティング論は、何らかの製品・サービスを提供するほぼ全ての企業や組織と関連する研究分野であると思います。我々が日々消費する製品・サービスを提供している企業は必ずと言っていいほどマーケティングをしていますし、企業向けの製品・サービスを提供している企業もBtoBマーケティングを行っています。また企業だけでなく公共団体もマーケティング論と関連しています。例えば、地域活性化や地方創生では、地域ブランドの育成や活用は論点の一つとなります。社会・地域と幅広くつながっているのがマーケティング論の特徴だと思います。

 研究教育活動では企業や地域と連携をしながら取り組んできました。例えば、これまでに消費財メーカー、データベース・マーケティング、インフラなどの企業の方々と共同研究を行ってきました。また、研究協力をお願いすることも多々あり、優れたマーケティングを行っている企業にヒアリングをしに行くことがあります。
 教育では、毎年企業からマーケティング課題を頂き、ゼミにてマーケティング戦略の立案演習を行っています。また、地域活性化に関する授業では、地域で活動されておられる方々からご講演をいただき、地域活性化の実践的な視点を提供して頂いております。

 今後も社会や地域と連携しながら研究や教育を取り組んでいきたいと思っています。

マーケティング戦略の理論と実践

 ゼミ活動を紹介します。ゼミでは3年生と4年生で活動内容が異なります。3年生はマーケティング戦略の実務的な考察を、4年生はマーケティング論の学術的な考察を行っています。

 3年生の大きな活動はマーケティング戦略の立案です。実際の企業からマーケティング課題を頂戴し、その課題を解決するマーケティング戦略の立案を2~3回行っています。立案した戦略はプレゼンを行い企業の方からフィードバックを貰っています。他大学とコンペ形式で実施することもあり、外部の学生と交流する機会もあります。戦略の提出締切に追われるなど大変な時期もありますが、ゼミ生同士の仲が良く、皆マーケティングに興味があるという点で共通しているので、協力し合って乗り越えています。
 4年生はマーケティングに対する独自の視点持つべく、学術的な卒業論文を作成します。また、学術論文の作成を通じて論理的思考力や仮説思考力を高めることを目指しています。
 卒業後の進路は幅広く、皆バラバラです。消費財メーカーや広告業界やマーケティング系のコンサルといった「theマーケティング」といった業界だけでなく、ゼネコンや化学や金融といった業界に行く学生もいます。公務員もいます。個人的にはどこに行くにせよ、自分の知識を活用して自分らしく働くことができる人材になって欲しいと思っています。

落ち着いてやるべきことができる雰囲気

 本学の学生の雰囲気は和やかで落ち着いた雰囲気だと思います。例えば授業をしても、私語で注意しなければならないことがほぼありません。学生に対して叱ったり怒ったりということがほぼないので教員としては本当に有難いです。また、授業ではグループワークを行うことが多くありますが、皆うまく協力しながら取り組めていると思います。比較的勉強熱心な学生も多いと思います。登校時にバスに乗ると授業の内容について話し合っている学生に出くわします。
 本学は小規模大学ですので、学生間の縦と横の関係がうまく機能しているのだと思います。面倒見の良い上級生が沢山います。また、学生に対する教員の数も多いことも、商大ならではの落ち着いた雰囲気に関係していそうです。落ち着いた環境でやりたいことに集中できる環境だと思います。


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