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教員インタビュー 髙 影娥 准教授

 

  • <担当授業科目>
  • 民法Ⅱ

髙 影娥    准教授
GOH Youngah


韓国法との比較から民法を考える

 

 大学院では債権法を中心に研究し、その後、家族法などにも関心を広げてきました。韓国法と比較してみると、共通する点が多い一方で、同じような問題について異なるルールや解決方法が採られることもあります。近年は、親子関係や相続をめぐる法改正の動きにも注目しています。また、デジタル市場におけるプラットフォームの規律や、そこで生じる私法上の課題についても研究しています。判例や法改正、社会の変化を手がかりに、民法が新しい問題にどのように対応していくべきかを考えています。

似ているからこそ見えてくる違い

 大学で民法を学ぶ中で、契約や相続など、日常生活に身近な問題を扱う点に関心を持つようになりました。民法のおもしろさは、社会の変化に応じて、従来の制度や判例のあり方が問い直されていくところにあると思います。とくに韓国法と比較すると、法制度や社会的な背景に共通する点が多いからこそ、同じような問題に対して異なるルールや解決方法が採られていることがよく見えてきます。なぜそのような違いが生じるのかを考えることで、それぞれの制度の特徴や課題も見えてきます。また、判例への批判や社会的な議論が法改正につながり、改正後にも新たな課題が生じることがあります。こうした法と社会の動きを追いながら考え続けられることに、民法研究のおもしろさを感じています。

社会の変化が法を動かす

 民法は、社会の変化とともに生じる新しい問題に向き合う法律でもあります。社会的に注目される判例や法改正の動向は、研究課題を考えるきっかけになることがあります。とくに家族法では、家族のあり方や社会意識の変化が、親子関係や相続などの制度の見直しにつながっています。また、デジタル市場では、プラットフォームを介した取引が広がる中で、従来の民法だけでは捉えにくい問題も生じています。こうした社会の動きを研究に取り込みながら、東アジアの研究者との学術交流を通じて、各国・地域の判例や法改正の動向について情報を共有し、意見を交換しています。研究を通して、社会の変化と法制度がどのように影響し合っているのかを考えていきたいと思っています。

興味を持ったことから世界を広げる

 大学では、専門分野だけでなく、それまで知らなかったことに出会い、自分の関心を広げることができます。私自身、大学に入ってから第二外国語として日本語を学び始め、日本の文化にも関心を持つようになり、大学3年生のときに交換留学を経験しました。その後、大学院進学を機に日本に留学し、民法の研究を続けることになりました。初めから現在の進路を具体的に思い描いていたわけではありません。その時々に興味を持ったことや経験したことが、次の機会につながってきたように思います。大学には、授業やゼミ、留学などを通じて、新しい分野や人と出会う機会がたくさんあります。まずは自分がおもしろいと感じることに触れ、そこから関心を広げていってほしいと思います。

暮らしの中にある民法

 民法というと、専門的で難しい法律という印象を持たれるかもしれませんが、実際には私たちの暮らしのさまざまな場面に関わっています。住まいを借りる、物を買う、家族の財産を相続する、インターネットで商品やサービスを利用するといった身近な行為にも、民法のルールが関係しています。また、家族のあり方や取引の方法が変われば、これまでの制度では十分に対応できない問題が生じることもあります。判例や法改正のニュースに触れたときには、結論だけでなく、なぜそのような問題が起きたのか、どのような考え方が対立しているのかに目を向けてみると、法律が少し身近に感じられると思います。民法を通して、日々の暮らしや社会の変化について考えるきっかけになればと思います。


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