- <担当科目>
- グローカルセミナー、基礎ゼミナール、英語ID、英語IIA
デバーグヒラベ 良子准教授
de Burgh-Hirabe Ryoko
人はなぜ第二言語を学ぶのか、何が動機づけに影響を与え、どう変化していくのか

グローカルセミナーⅠの授業にて
言語学習者の情意的要因、特に動機づけについて研究してきました。教育分野における動機づけとは、学習への意欲を生み出し、それを持続させるプロセスを指します。この過程には、「理由」や「目標」、「その目標に対する欲求の強さ」、「努力」、そして「努力を継続するための自己調整」などの人間的特性が関わっています。
小樽商大に着任する前は、ニュージーランドで日本語を教えていました。日本の英語教育と異なり、ニュージーランドでは日本語は必修科目ではなく、学習者は自らの意思で学んでいます。日本語ができなくても不利益はなく、できたからといって必ずしも有利になるわけではありません。それでは、何が彼らを学びへと向かわせるのか、どのような要因が動機づけに影響を与え、時間とともにどのように変化していくのか、こうした点をテーマに研究を行ってきました。
ギャップイヤープログラム担当になった現在は、高校卒業直後の参加者が留学経験を通じてどのようにアイデンティティを形成・変容させていくのかを探究しています。この研究は、ギャップイヤーの意義や効果を考えるうえで、参加者本人だけでなく大学にとっても多くの示唆を与えてくれるものと考えています。
小樽商大に着任する前は、ニュージーランドで日本語を教えていました。日本の英語教育と異なり、ニュージーランドでは日本語は必修科目ではなく、学習者は自らの意思で学んでいます。日本語ができなくても不利益はなく、できたからといって必ずしも有利になるわけではありません。それでは、何が彼らを学びへと向かわせるのか、どのような要因が動機づけに影響を与え、時間とともにどのように変化していくのか、こうした点をテーマに研究を行ってきました。
ギャップイヤープログラム担当になった現在は、高校卒業直後の参加者が留学経験を通じてどのようにアイデンティティを形成・変容させていくのかを探究しています。この研究は、ギャップイヤーの意義や効果を考えるうえで、参加者本人だけでなく大学にとっても多くの示唆を与えてくれるものと考えています。
想像していなかった人生、日本語教師から研究者へ
大学時代の私は、自分が将来言語教育に携わり、研究者になるとは想像もしていませんでした。就職2年後、一念発起してニュージーランドへ語学留学したのをきっかけに、現地で教員資格を取り、大学で日本語教師としてのキャリアをスタートしました。教えはじめると、最初はやる気満々だった学生が、次第に元気がなくなり、脱落するケースが少なくありませんでした。そこで、どうしたら彼らの学習意欲を維持できるのかを考え始めたのが第二言語動機づけに興味を持ったきっかけです。
大学院で学ぶうちに、少ない人数を時間をかけて掘り下げる質的研究がおもしろくなり、学習者が時を経てどう変化していくのかという「プロセス」に注目した縦断的研究を行ってきました。量的研究からは、特定のタイプの学習者について、集団としての傾向や特徴を知ることができますが、そこでは学習者は抽象的な存在であり、私の目の前にいる学生の内面について多くを知ることはできません。私は、第二言語学習者を、ただのサンプルではなく、ひとりの人間として、そしてその人が置かれている文化的・歴史的な背景の中で理解することにおもしろさを感じています。
大学院で学ぶうちに、少ない人数を時間をかけて掘り下げる質的研究がおもしろくなり、学習者が時を経てどう変化していくのかという「プロセス」に注目した縦断的研究を行ってきました。量的研究からは、特定のタイプの学習者について、集団としての傾向や特徴を知ることができますが、そこでは学習者は抽象的な存在であり、私の目の前にいる学生の内面について多くを知ることはできません。私は、第二言語学習者を、ただのサンプルではなく、ひとりの人間として、そしてその人が置かれている文化的・歴史的な背景の中で理解することにおもしろさを感じています。

言語学習が寛容な社会につながる
私の専門は大きくいうと応用言語学です。応用言語学は、言語に関する知識を実際の問題解決に活かす学問です。言語はコミュニケーションやアイデンティティ、社会のつながりに関わるため、地域社会や社会全体と深く結びついています。
その中でも言語学習・教育は、個人を地域や社会とつなぐ重要な役割を果たしています。言語を学ぶことで、コミュニケーション能力だけでなく、社会参加も促されます。母語以外の言語を身につけることで、新しい文化や人々とのつながりが広がり、様々な機会が生まれます。そして、学習者の動機づけを理解することは、教師が意欲を引き出す授業を行う上で重要な要素です。学生が教室で言語学習の楽しさ、やりがいを見出せば、生涯学習につながる可能性もあり、学習の継続が異文化受容の促進と、多様性を尊重する寛容な社会づくりにも役立つのではないでしょうか。
また、現在取り組んでいるギャップイヤー生のアイデンティティ形成に関する研究は、日本ではまだ十分に理解されていないギャップイヤーの意義や効果を社会に伝える一助になることを期待しています。
その中でも言語学習・教育は、個人を地域や社会とつなぐ重要な役割を果たしています。言語を学ぶことで、コミュニケーション能力だけでなく、社会参加も促されます。母語以外の言語を身につけることで、新しい文化や人々とのつながりが広がり、様々な機会が生まれます。そして、学習者の動機づけを理解することは、教師が意欲を引き出す授業を行う上で重要な要素です。学生が教室で言語学習の楽しさ、やりがいを見出せば、生涯学習につながる可能性もあり、学習の継続が異文化受容の促進と、多様性を尊重する寛容な社会づくりにも役立つのではないでしょうか。
また、現在取り組んでいるギャップイヤー生のアイデンティティ形成に関する研究は、日本ではまだ十分に理解されていないギャップイヤーの意義や効果を社会に伝える一助になることを期待しています。
グローカルコースと英語の授業、実はおもしろい学生たち

グローカルコース生といっしょに
私はグローカル教育部門の専任教員で、グローカルコースの一年生の授業を主に担当しています。グローカルコースでは、卒業論文を英語で執筆しますし、海外留学を強く推奨しているので、それを見据えて、TOEFL対策や学術英語を教えています。また、言語センターの英語の授業も担当しており、その一つでは日本語教師としての経験を生かして、日本文化を英語で伝える授業を行っています。
ニュージーランドでは学生とのインターアクションが多い授業に慣れていたので、赴任当初は、学生たちが控えめに感じて戸惑いました。しかし、時と共にひとりひとりの個性が見えてきて、今では楽しく授業を行っています。
ニュージーランドでは学生とのインターアクションが多い授業に慣れていたので、赴任当初は、学生たちが控えめに感じて戸惑いました。しかし、時と共にひとりひとりの個性が見えてきて、今では楽しく授業を行っています。
世界とつながるチャンスを掴もう
小樽商大は、留学制度が充実しています。春・夏休みには語学研修、さらに世界20か国以上の交換留学協定校があり、在学中に約1年間の留学も可能です。学内では短期留学生をサポートするチューター制度や、留学生寮での学生レジデントアシスタント制度もあり、日常的に国際交流ができます。
グローカルコースでは、入学前のギャップイヤーや、英語による国際交流科目・グローカルセミナーの履修など、留学生と共に学ぶ環境が整っています。このように商大では、新しい文化や価値観に触れ、視野が広がるチャンスが待っています。
しかし、チャンスは待っていても訪れません。自分でつかみにいく姿勢が必要です。商大生になったら、積極的にチャンスを探して挑戦してください。
グローカルコースでは、入学前のギャップイヤーや、英語による国際交流科目・グローカルセミナーの履修など、留学生と共に学ぶ環境が整っています。このように商大では、新しい文化や価値観に触れ、視野が広がるチャンスが待っています。
しかし、チャンスは待っていても訪れません。自分でつかみにいく姿勢が必要です。商大生になったら、積極的にチャンスを探して挑戦してください。

ギャップイヤー協力校訪問の際に記念撮影
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