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2015/07/23 OBSフォーラムに参加したよ!

7月9日に行われたビジネススクール主催の第15回OBSフォーラムに潜入してきたよ!

 

講師は、商大OBである十勝バス株式会社代表取締役社長の野村文吾さん

テレビや新聞でも話題になっていたので、知っている人も多いんじゃないかな。

その様子をブログ学生スタッフに紹介してもらうね!平田さん、吉村さんお願いします!

 

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こんにちは!では早速紹介していきます!

会場には、一般参加者の他、学部生・アントレプレナ-シップ専攻修了生などたくさんの方が来場されていました。

 

講演のテーマは、

「お客様密着!で地域に貢献する十勝バスの経営」~40年ぶりの利用者増加の実例~

十勝バスが利用者を増加させるために行ってきた取組の実例を時系列にそってお話ししてくださいました!

20150723obs1.jpg

十勝バスは1926年に創業しました。1969年には1300万人もの利用客がいましたが、時代の流れとともに自家用車を利用する人が増え、40年間でなんと8割以上も減少してしまいました。

当初はバスの便数を減らすことでコスト削減をしていましたが、利便性が低くなったことでお客様の利用も減っていくという悪循環を引き起こしてしまったそうです。

その結果、経営改善のため人件費を6割削減する事態に!!

 

もともと別の会社に勤めていた野村社長は、当時社長であった父親から会社を潰すことにしたと聞きました。

そこで、「自分はお客様からの運賃によって生活してきたんだ、お客様に育てられたんだ」と気付き、経営者としてお客様に恩返ししたいと決意し、父親に継がせてほしいと言ったそうです。

 

反対されましたが、「自分が全てやって、全責任を取る」ことを条件に了解を得た結果、

十勝バスに入社した日から何も教えられることはなく、本当に全てを任されたそうです!しかしアイディアを提案しても社員たちは非協力的で、経営は悪化していく一方…。

 

誰も言うことを聞いてくれないと愚痴を言う毎日でしたが、

同級生から経営の勉強会に誘われ、経営者としての器を広げるために勉強をし始めました。

また、先輩経営者から「社員を愛する」ことを学んだそうです。

それは、社員の良いところも悪いところも全てを受け止める“受容力”が必要であるということでした。

野村社長は社員へ謝罪をし、愛することを宣言し、日々コミュニケーションをとることから距離を縮めていきました。このように、経営者の自分が変わっていくことで周りの見え方が変わり、社員たちにも変化がみえてきたそうです。

 

『なぜバスに乗らないのか。』

その疑問を解決するため路線バス沿線住民宅に訪問をし、ヒアリングを始めていきました。

戸別訪問を通して、バスの乗り方や運賃の金額、どこに向かっていくバスであるのかを知らない住民が多かったそうです。

バスに乗らない原因が、“不便”ではなく“不安”であると知ったのです。

 

“不安”を解消するため、住民へバスの乗り方を説明し、通院や買い物をする利用者のためにエリアを絞った目的別時刻表を住民宅に配りました。その結果、営業強化エリアでの路線の利用客が20%も増えたそうです!

 

2011年、十勝バスは増収!地方バスの増収は全国初だったそうです!

さらに会社を存続させるためには、この取組だけでなく新しいビジネスモデルを打ち立てたいと感じた野村社長はある決断をしました。

「視座を高めて、“志”をもつ」

視野を広げるためには視座を高める必要がある。全国のバス事業者に自分たちの成功事例を共有することで連携を図り、「国を動かす」という志をたてました。

 

そのために十勝バスの取組を地元新聞社の記者に取材してもらい、テレビやミュージカルで取り上げられ、全国へ発信していきました。

「奇跡体験!アンビリバボー」や「心ゆさぶれ!先輩ROCK YOU」などにも紹介されたんですよ!(詳しくはこちら

 

その結果、他社のバス会社が視察をしに来たり、ヒアリングを受けた国土交通省により地方の実情に合った施策がつくられました。

そして平成27年度国土交通大臣表彰も受賞されたのです!!

 

数々の取り組みは会社の業績をあげただけではなく、地元の足を守り続けた社員の誇りを取り戻すきっかけとなりました。野村社長はそれが自分の役割だと考えたのです。

 

来年創業90周年を迎える十勝バスは100周年を目指して、さらなる取組を行っています。地元の人々のため、そして北海道を元気にするため、バス会社として新たな価値を創造し続ける野村社長、十勝バスにはこれからも目が離せないです!!

 

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講演に参加した、学部生4年の小沢美沙さんに感想を聞きました!

 

野村氏の講演を聞いて、本当にこんなに良い社長が存在するのかと少し驚きました。

会社はよく「恩返し、地域のために」と言いますが、実際に実行できている会社は多くないと感じる中で、十勝バスは本当の意味で地域に貢献している会社だと分かりました。

 

今後私が社会に出ていく上で大切にしたいと思えることも講演の中に数多くありました。

「小さな行動を積み重ねることが大事」「本気度を見せれば人は動く」この言葉は、実感として理解できますし、これを忘れてはいけないと強く思いました。

参加して良かったと思いますし、元気を頂けました。ありがとうございました。

    

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