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2015/07/21 派遣留学生報告【アメリカ・ミューレンバーグ大学 その2】

今日は昨日に引き続き、1年間の派遣留学でアメリカの「ミューレンバーグ大学」に留学してきた西沖鉄平さんへのインタビューをお届けするよ!

 

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4.留学生活はいかがですか?楽しかったこと,驚いたこと,大変なことなど教えてください。

 留学生活全体を振り返り、本当に毎日が新しい発見で満たされます。一言でいうと「これまで常識だったことが常識じゃなくなる」というのが、私の留学生活の感想です。例えば、私はこれまで数少ない友人と比較的密度が濃い交友をしていましたが、アメリカに行くと彼らの交友の幅の広さに驚かされます。それは多くのアメリカ人が、新しく人と出会うことに努力をいとわないからであり、また話し始めてから友人になるまでの時間が短いからだと思います。例として挙げましたが、今まで日本で常識だと思っていたことが覆される瞬間の連続です。「常識という枠にとらわれない」という考え方をするようになったのは、留学に行ったからこそ身についた考えだと思います。

またアメリカという国に留学できたからこそ、学べたことがあります。私は唯一の日本人、マイノリティとしてアメリカで留学しましたが、アジア人だからといって差別を受けたことは一度もありません。むしろ、日本から来たことが尊重されるくらいでした。行く前は「ろくに英語も話せないし、自分はアジア人だしな~」とか考えていたので、そのように仲間の輪に入れもらえたのが不思議なくらいでした。自分がなぜそのような扱いを受けることができたのか考えたところ、結論としてアメリカが多種多様な人々によって構成され、すべての人が平等な扱いを受けるべき、という前提があるからであると考えます。

アメリカ合衆国として歴史がスタートしたのはたった250年ほど前であり、この国が白人や黒人、アジア人、ユダヤ人、ラテン系の様々な人々で構成されていることです。それぞれが異なるバックグラウンドを持ち、そんな人たちから国が構成されたという前提があるので、個々人の個性が尊重される国であると言えます。どんなに派手な服を着ていても、ベジタリアンでも、ゲイでも、レズビアンでも、活動家であっても、どんな民族出身であっても、他の何者かにとやかく言われることはありません。事実、僕が留学中はそんな個性豊かな仲間にたくさん囲まれました。このような考え方をするのは、特に大都市部などのリベラルなエリア出身の人に多いとされています。もしかしたら都市部出身の学生から構成されるミューレンバーグ大学に留学したからこそ、学べたことなのかもしれません。

 もし逆に、私がマイノリティとして、外国から日本に来たらどうなっていたでしょうか。おそらく日本でマイノリティとして生活する人たちは、少し肩身が狭い思いをして生活されているのではないでしょうか。そのように考えを改めることができたのも、アメリカへ留学したからこそ、だったのかもしれません。

 

 楽しかったことは、友人たちとの思い出ですかね。みんなでキャンプしたり、みんな全裸になってキャンプファイヤーをしたり、満月の夜にハイキングに出てギターの音色に合わせて歌を歌ったり、ピアノ・ギター・ドラムなどの楽器が弾ける友人たちと即興で音楽を楽しんだり、ニューヨークのタイムズスクエアで座り込みして人種差別抗議デモ活動に参加したり、旅行したりと、色々とありました(笑)他には、ミューレンバーグ大学の学生は世界観が広いように思います。自分の生活圏だけでなく、アメリカや世界レベルの視野で物事を考えている人に多く出会いました。おそらく家庭で幼少期から良い教育を受けてきたと推測します。そのような広い世界観を持った人たちと出会い、刺激を受けたのはよかったと思います。

 

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(ワシントンDCにて、お花見)

大変だったことは語学の面です。最初の4か月は殆ど耳が慣れなかったのもあったので大変でした。後半の4か月はリスニングが楽になってくるので、スピーキングが少しずつ上達しましたが、やはりネイティブスピーカーほどうまく話せないため、語学の面では常に大変さがありました。それでも帰国すると自分の語学力が留学前と比べ飛躍的に伸びていることに気づき、その点はよかったと思います。

 

5.留学を考えている人へメッセージをお願いします。

 私は4年生であるので、帰国後から就職活動を行っています。私の場合米国圏への留学であったのと、今年度から経団連の方針により8月から面接解禁となったのが噛み合ったのもあり、5月からスタートしてもなんとかなっています(特に大手は求人活動のスタートが他と比べ遅いように思うので、留学終了後でも間に合うと思います)。私が思うに、留学経験は就職活動に必ずプラスに働くと思います。それは語学力のみならず、留学で培った経験も武器になると思います。したがって特に将来国際的な職場で働くことを希望する方には、是非留学に挑戦してもらいたいと思います。

最後に、留学は人間の殻を大きく成長させる一つのきっかけだと思います。留学前にTOEFLなどのスコアを上げることに多少苦労するかもしれませんが、最低限の語学力さえあれば、あとはそこへ飛び込んでいけばいいと思います。「知らない世界をみたい」とか「語学を練習したい」とか、きっかけは何でもいいと思います。勇気をもって異国へ飛び込み、いろんなことに挑戦していけば、自然と色々なことを学んで色んな経験を身につけれると思います。

将来的に旅行で海外に行くことは可能になりますが、その国の生活様式や価値観を学んだり友人を作ったりするのは、長期間いるからこそできることでもあると思います。学生のうちでしかできないことでもあると思いますので、もし興味があれば是非挑戦してみてください。

0721america2.jpg

(友人のお誕生会にて)

 

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西沖さん、ありがとうございました!

    

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