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今日は澤田先生へのインタビューだよ!




小樽商大に着任されて半年経ちましたが、いかがですか?慣れましたか?


北海道に勤めるのは初めてなんですよね。東京には6年いましたが、だいたい西日本系の人間なんです。小樽には2008年11月に一度来ていて、見たことないほど雪が積もってる。2009年12月に面接(就活!!)で来たら、やっぱり雪が積もってるし、寒いわ地獄坂ですべって転ぶわ。3月に家探しに来たらたいへんな吹雪。これから冬が来るというのに、慣れましたとは言えません(笑)。



小樽商大に着任される前は何をなさっていましたか?


直前は京都大学産官学連携センターの教授でした。産官学連携推進室という部署でしたが、企業の方が「かくかくしかじかの研究開発をしているが、こういう事で困っている。誰かいっしょに考えてくれる先生はいないか」と言って来られるのを承る窓口なんですね。で、じっくり話を聞いて適任の教員につなぎ、共同研究やコンサルティングへの発展をお手伝いすると。ベンチャー支援開発室という部署にも関わって、起業相談会や起業講座を運営しました。その前は愛知教育大学というところで普通の研究者兼教員。専門は一応「科学社会学」「情報システム論」でした。学校は理系の学部、文系の修士課程を出て、その直後はシンクタンクという業界で官庁や企業からの受託調査に従事しました。シンクタンクは3年ずつ2つ勤めたあと、出身研究室の助手を2年。それから愛知教育大学11年、京都大学9年を経て、小樽商大は6つ目の職場です。



先生の専門分野を教えて下さい。


「共同研究センター」と総称されるセクションが多くの国立大学にあって、企業や行政と教員の橋渡しや研究成果の事業化の支援といったいわゆる産学連携を担当しているんですが、その小樽商大バージョンが「ビジネス創造センター」なんです。だから「教員ポストで雇用された産学連携コーディネータ」というのが専門ということになりますが、そもそも京大に移ることになったのは科学社会学の立場から産学連携を研究していたからです。つまり実務家として勤務しながら、産学連携のフィールドワークをしている面もあると。多いとは言えませんが論文も書いてますよ。最新作は「大学モデルと産学連携コンフリクト」。今回はフィールドを変えたくて、しかしそのためには職場を変える必要があって、小樽商大に応募したら採っていただけたわけです。



動物に例えるとご自分は何と言われることが多いですか?または何だと思いますか?


動物に例えられたことはあまりないと思うんですが、自分で言うと何かなあ。うん、まあ、今思いついたんですが、口にするのはやめておきます。



小樽商大に対してどのようなイメージをお持ちでしたか?又、着任されてイメージは変わりましたか?


小樽商大は北海道にある商学系の名門単科大学という認識は以前から持っていましたが、それ以上のことは特に・・・。ただ来てみてわかったんですが、非常に環境がいいですね。学生さんにも教員にも迷いがないというか、ビジネスのサイエンスを目指す、知的ビジネスマンになるという方向性が明確です。就職状況もいい方だし、あえていえば少し環境が良すぎるのが心配ですが、まあ、がんばってください。



小樽とどのように関わっていきたいとお考えですか?


その大学にとってどういう産学連携が望ましいかは大学によってずいぶん違うんです。まずは学内でセンターが置かれている立場、さらにその大学が社会の中で果たしている役割がポイント。だからまず小樽商大に適した産学連携をつきとめ、それを実行していこうと思って、商大のいろいろな先生方にお会いしているところです。小樽、北海道ということになると、その歴史性を背景とする独自の産学連携のあり方があるようで、それも勉強中です。



趣味・特技等ありましたら教えていただけますか?


趣味とも言えないのですが、映像作品の制作を少し手がけます。自分の授業用の映像教材や所属するセンターのプロモーションビデオを作る程度ですが、京都大学では全学共通科目で「映像制作論」というのを開講して、学生さんの作品づくりを指導しました。中身にはあまり踏み込まなくて手順を教えるだけですが、なかなかいい作品もできて、それを手がかりにプロになった人が少数ながらいます。商大でも同じような授業をやりたいと思っていて、現在折衝中です。それから書籍の編集に関わることがこのところ続いて、まずは『小松左京自伝』(2008)の後半4分の3に収録されたインタビューとその構成を担当しました。SF作家の小松左京さんには以前から親しくしていただいていて、今回はインタビュアとして起用されたと。それから『カラコルム/花嫁の峰チョゴリザ』(2010)というDVDブックにも刊行委員として最初から最後まで関わりました。後者については経緯をエッセイにまとめたものがあり、「バレル」に載せてもらいました。



商大生・小樽のみなさんにメッセージをお願いします。


小樽商大の産学連携についてはいわゆる地域連携まで含めて考えるべきだというのが一つの発見なのですが、もう一点、学生さんの参画が重視される傾向があります。これは教員というよりコーディネータ的な言い方ですが、どこかでお世話になることがあるかもしれませんので、その節はよろしくお願いします。



Barrelにも澤田先生のインタビューが載っているから見てみよう。


   http://barrel.ih.otaru-uc.ac.jp/library/2010si7.jsp


    

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