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内山 敬彦 『Python言語とGurobiを用いたシフトスケジュール最適化問題』

シフトスケジューリング最適化問題はITによる作成が困難であるが、管理職のシフト作成の大きな負担を減らすために、この分野は発展を続けている。多数の従業員と経営者の要望という制約を同時に守る必要があり、その制約をプログラムに組み込むために数式化しなければいけない。さらに、必要な従業員数をそろえる制約と、休みたい勤務時間帯の制約などではその制約の重要度が異なるため、各制約には重要度の重みづけをする必要がある。本研究では、勤務しているアルバイト先でのシフト作成の仕方をもとに、制約を数式化することと、その制約の重みづけに関して、AHPと具体的な状況をシミュレーションして計算する二つの手法を用いて性能の比較実験をする。AHPは意思決定法の一種であり、その計算過程において、要素の重要度を計算することができる。そこで、評価基準間の一対比較を用いた各基準の重要度を制約の重みとして利用した。具体的な状況をシミュレーションして計算する方法とは、「休みたいシフトが一つあり、休む場合には3日間の連勤になってしまうので、休む制約と連勤を禁止する制約の重みは2:1になる」などの具体的ケースを書き出し、そこからその要素の重みづけをする。このプログラム作成を通じて、シフトスケジューリングへのITの活用が社会に浸透し、発展することに貢献する。
熊木 早希子 『包絡分析法DEAによる地方銀行の経営効率性の変化とその背景』

今、世の中になくてはならないものとなっているものにお金がある。そしてそれを社会に融通させる役割を果たす組織として銀行がある。本論文では、リーマン・ショックという世界的な金融危機と、ペイオフという日本の政策をキーワードにし、時代の変化と共にその銀行がどのように変わってきたのかを分析していく。特に、その時代背景が銀行の経営に与えた影響と、銀行経営面での成長を 2005年から2013年にかけ考察する。対象として、私達に最も身近である地方銀行の平成25 年末総合ランキング上位10行を用いる。また、分析方法に、包絡分析法DEA を用いることによって、銀行ごとの一方面による優劣ではなく、各々が経営の上で得意としているところなど、多方面からの分析を行うことができる。今回は経営全体の他に、預金を集めるという業務に着目した調達面、集めたお金を利用してどれだけの利益をあげているかをみる運用面、そしていかに安全でつぶれない状態を保っているかを分析する健全性の4方面から分析を行う。
佐伯 綾音 『CS分析の手法を用いた小樽商科大学ラグビー部の強化』

CS(Customer Satisfaction)は、顧客満足度という意味である。CS分析は「総合評価を高めるという目的において、重要な要素かつ評価ぎ低い要素を改善する」という考え方に基づき、顧客満足度を高めるために改善するべき要素を把握する分析の手法である。 本研究では、著者の所属する小樽商科大学ラグビー部の満足度を上げて、ラグビー部を強化する事を目的とし、CS分析を行い、改善点を探る。  
南波 周平 『テキストマイニングによる夏目漱石の文学批評』

現代社会には数多くの小説などの文学が数多く出版されており、それらに関する評価や考察論文も同様に数多く書かれている。しかし、そういった評価や論文は著者の主観的な ものに過ぎないのではないだろうか。そこで本研究では、数多くの文学者らが提唱した夏目漱石に関する二つの通説を例に挙げ、テキストマイニングと呼ばれる自然言語処理の技 術を用いて客観的にその真意を検証することを目標とする。一つ目の通説「漱石の文書は何でも書ける万能の文体であり、読みやすく明快」に関しては、まず漱石の作品で使われた 語を品詞分解し品詞の使用頻度を可視化。そして小説、論文、随筆など異なる目的で書かれた文書での品詞の使用頻度を比較し安定性について分析を行った。また、読みやすさを検証 するために、まず一文あたりの単語数の平均を割り出した。そして前述の品詞の使用頻度と合わせて分析を行うことでその読みやすさの所以を探った。次に二つ目の通説「漱石の作風 は大きく変遷している」に関しては、まず漱石の作品群を年代ごとに分けた。そして、それらの時期で共通している特徴語や頻出語の比較などを通して作風の変遷を検証した。
平道 郁美 『コンジョイント分析を用いたアイメイク化粧品の選定』

女性にとって化粧とは、美しくあるためにとても重要な道具である。化粧をする理由として、「人に良い印象を与えたい」「肌の色などの欠点をカバーする」「素顔とは違う自分になりたい」といった外見的評価を高めることが挙げられる。化粧品売り場には数多くの化粧品がディスプレイされている中で、女性はどのような要素を重視して化粧品を選んでいるのだろうか。 本研究では、消費者の深層心理を探る解析手法の一つであるコンジョイント分析を活用し、小樽商科大学に通う学生にアイメイク化粧品に関するアンケートを行った。このコンジョイント分析は商品の総合評価をする時、すなわち消費者が複数の商品から1つを選ぶ場合、それぞれの評価項目がどの程度目的関数(購入度合)に影響を明らかにする分析手法である。単に「どんな要素を重要視しているか」という質問をするよりも、より回答者の潜在的かつ客観的な結果を抽出できるツールなのだ。私はこの特性を生かし、より小樽商科大の学生に好まれる商品を提示するべく、事前アンケートで化粧品の購入先や、購入金額を調査し、その結果を本調査に取り入れた。また分析結果だけでなく、日本における化粧の流行とその時代背景、現在若者の間で重要視されている目元の化粧(アイメイク)の道具や使用方法も紹介する。
村田 壮一朗 『内閣総理大臣就任時の所信表明演説における論理性と特徴語の研究』

21世紀に入ってから内閣総理大臣はめまぐるしく交代している。彼らは果たして日本の顔でもある内閣総理大臣にふさわしい人物だったのか。そし て内閣総理大臣にふさわしい演説ができていたのか。内閣総理大臣就任時に行う所信表明演説について、データマイニングの中でもテキストマイニングの観点から論理性と特徴語の比較・分析を行い、それぞれの演説の特徴や課題を導き出す。
大森 加奈美 『テキストマイニングによるVOCALOIDの歌詞分析』

「VOCALOID」と呼ばれる音声合成技術を利用した楽曲を、最近は色んな場面で聞くことが増えた。元々、インターネット上を中心に活動をしていた VOCALOID の曲が、このように様々な媒体で広まっていくまでに、どのような変化があったのか。一人称や二人称といった人称代名詞の関係や、形容詞・形容動詞のような様態を表す品詞に注目し、既存の大衆音楽である J-POPとの比較を行いながら、それらの歌詞をテキストマイニングと呼ばれるデータ分析手法を用いて分析を行った。
堀田 雄介 『巡回セールスマン問題に対するSAの性能分析と高速化』

巡回セールスマン問題(Traveling Salesman Problem : TSP)は配送計画や基盤穿孔などに応用されており、非常に実用的な組合せ最適化問題である。TSPを解くための手法は数多く存在し、その1つであるシミュレーティッド・アニーリング法(Simulated Annealing : SA)は優れた汎用解法として知られる。しかし最適解ないしは準最適解を求めるとき、非常に多くの計算量を要する。そこで本研究では、TSPのベンチマーク問題にSAを適用し、解の質を劣化させずに従来のSAをさらに高速化するSAのアルゴリズムを構築する。そのために、従来のSAの枠組みにおける生成操作を改良した高速化SAの枠組みを提案する。そして、従来のSAをベンチマーク問題に適用した数値実験を行い、得られた結果を比較対象として高速化SAとの比較実験を行う。これらの実験を通して高速化SAの有効性・問題点を明らかにする。