エバーグリーン講座 第11回講義(1/11)のページ

■講義概要
  • 講 師 :田中良定 氏(昭和43年卒)
  • 現職等 :オリヒロ株式会社顧問(前 伊藤忠産機代表取締役社長)
  • 題 目 :「変貌するアジアと日本」
  • 内 容 :(本講義でのアジアはNIES, ASEAN及び中国・インドを想定した。)
    1. 人口は世界の半分。15-17世紀の大航海時代を経て、18-19世紀の欧州帝国主義列強の植民地へ。20世紀半ば大日本帝国軍侵攻・第二次世界大戦後、民族独立を獲得。国民国家を独裁的・軍事政権/共産主義国家の形で始動。現在はミヤンマー/中国など除き、ほぼ議会民主制に移行。
    2. 1980年代以来NIESの経済成長顕著。ASEANも後追いし、インフラ、都市、製造、サービス・ITの発展。中産階層も徐々に形成。この間、日本の経済援助貢献は大。各国、少子高齢化傾向。
    3. 今やアジアは日本にとり生産基地から製品市場へ。日米欧の先進国とアジア主要国との経済面の差は劇的に縮小。IT通信・ネット・メディアの情報面では両者の差は既にない。官民学、文化・芸能面のアジアと日本の交流は増大。 APEC内の協力、EPA,TPPの交渉進行。
    4. 中国は搶ャ平の1987年改革開放政策、インドは1991年ラオ政権の新経済政策により高度経済成長進行。両国とも貧富差、多民族、中国は少子、インドはカーストなど課題多し。中国の覇権主義的動きを諸国は警戒。米国も中国・北朝鮮を牽制、アジアの冷戦構造は未終結。
    5. 日本は1980年代が経済のピーク。1990年バブル崩壊、デフレ、空洞化、低GDP、財政赤字、格差、少子高齢。日本は足踏み状態だが、総合的な固有の底力あり、その力の国民の自覚必要。
    6. アジアは50-60年前に民族独立、国民国家を歴史上初めて獲得した。しかし「人命の尊重」「人権の確立」「貧困の撲滅」の実現は道遠く、アジアはこれらを重要な共有目標とし、更にはGDP以外の、自由・民主を含めた「総国民幸福度」(GNH)理念の追求も目標となるであろう。

■事前レポート
  • テーマ:(1→必須,2〜4→いずれか1問選択)
    1. ASEAN10か国を挙げ夫々が19世紀にどこの植民地・保護領であったかを記せ。
    2. 20世紀半ばASEAN独立後の経済発展に果たした日本の貢献を3点、箇条書きで述べよ。
    3. APEC,EPA,TPPの英文フルネームと日本語訳を記せ。APECの概要を400字以内で記せ。
    4. 日本は固有の底力を有するが、それは何か? 5点以上、箇条書きで述べよ。
  • 締 切 :1月11日(火)講義開始前 ※締切を過ぎたものは受け取りません.
  • 提出方法:レポート用紙をダウンロードし,<ワープロ打ち→印刷→提出>もしくは<印刷→手書き→提出>する.用紙は1枚以内(両面使用可).
  • 提出先 :学生連絡室「エバーグリーン講座」レポートボックス

■事前質問
  • 提出(送信)締切:1月6日(木)13時 ※事前レポートを提出しても事前質問を提出しなければ「事前課題」を出したことになりません.
  • 質問内容は,事前に講師にお渡しして講義内容の参考資料にしていただきます.できるだけ具体的な質問をするように心がけ,またくれぐれも失礼の無いように,配慮すること.

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