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◆ 企業法学科の道野先生から本を紹介してもらったよ! ◆




竹内薫『99.9%は仮説--思いこみで判断しないための考え方』(光文社新書)


案外、若いうちからついつい「権威」を信じ込んでしまうということはありがちです。しかし、例えばすでに過去の事例であり覆りそうにない歴史に関する「定説」も、いつの間にか崩れ去っていることよくもありますね。「足利尊氏」とされていた絵が実はそうではなかったらしいとか、最近では聖徳太子よりも厩戸皇子として教えているとか。


本書は、特に自然科学を中心に、例えば飛行機が飛ぶことを今の科学ではまだ説明しきれていない、など具体的な事例を用いて、どのような説であっても、ほとんどが仮説であって、研究が進むにつれて間違いであることがわかったり、別の説に取って代わられることがある、ということを述べています。このことは科学だけに限らず、例えば経済においても、バブルで大きな損害を受けたのは、多くの人が土地の値段は右肩上がりという「土地神話」を信じていたからです。


常識を疑ってかかることが、社会生活においては大事です。自分は文系の人間で理系のことはよくわからないという人は少なくありません。だけど知らないからといって無知であっていいはずはありません。知らないからこそ、盲信せずに自ら正しいかどうかを見極める目が必要だと思います。ついつい自分は素直に何でも受け取ってしまう、と思う人は特に、一度目を通してもらいたい本です。


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