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講義テーマ:
「NGNとBREWに見るインターネットとケータイの現状と将来」
−Web2.0時代を超えて大きく進化するネットワーク
と携帯電話はビジネスをどう変えるか−
1.講義内容の要約
インターネットとは、そもそも軍事目的に開発されたネットワークであった。しかし現在では我々の生活に密接に関わるものとなっている。
また、携帯電話はケータイと呼ばれることが多いが、由縁はその進化の過程にある。もとは「携帯できる電話」として開発されたケータイが、インターネットを使用できるようになり、情報を得ることが可能になった。便利になるにつれて、消費者のサービスに対する需要もより高度になっていく。今では元来の目的であった通話よりも、メールやアプリ機能、ワンセグなどの多機能さがケータイの中心になっている。
こうして普及してきたインターネットであるが、現在では多くの問題を抱えている。IPアドレスが枯渇し、モラルやセキュリティの低下、「自由」を守るための「不自由」などが懸念され、更には帯域の奪い合いの時代であるとも言われている。同時に、一般電話網の老朽化も問題になっている。
このような問題を解決するために注目されているのがNGNである。NGNとはNext
Generation Network(新世代ネットワーク)の略称で、IP(インターネットプロトコル)を利用してインターネットや公衆電話回線網、携帯電話網などを置き換えることである。NGNは信頼性と安定性が高く、通信相手の位置や状態の把握や質の高い通信が可能になるなどのネットワークとしての価値があり、また、アプリケーションプラットとしてもケータイやパソコン、電話などの各種端末の収容や、課金やプレゼンスの付加価値の提供などの価値を有する。
2.問題提起及びコメント
近年のケータイの普及や進化には目を見張るものがある。今では小学生がケータイを所持していることも珍しくはなく、親が位置情報を得るという機能を利用している家庭も少なくはないだろう。多機能化が進んだことで、幼い子供がケータイを手にする機会も増えた。また、パソコンを所持している一般家庭も増えており、インターネットを利用する年齢層もぐっと広がった。このこと自体を批判するつもりはないのだが、やはりインターネット利用者のモラル低下はここに原因があるのではないだろうか。確かに我々の年代と思しき者がマナーをわきまえずにいる様子が見受けられることもある。しかし子供たちの利用姿勢に関してはネットマナーを理解していない場合が多く、最近ではイジメの温床になっているケースも多い。多機能化に伴うインターネットやケータイの普及は、その世界におけるマナーやモラル意識などの教育も必要とさせている。各家庭や教育機関における指導の強化がこれから更に重要になるであろう。
一般電話網の老朽化やインターネットの限界を超えるために期待されるNGNであるが、現在当たり前に使うことの出来るインターネットが、高額の料金を支払わなければ使用できなくなるという可能性もないとは言い切れないという話であったが、そちらの動向も非常に気になるところである。
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