2005年度経済史 採点講評とまとめ
配点:
答案:100点満点
出席(4回):1回5点で20点満点
レポート(希望者のみ):20点を上限に、6段階評価(0-4-8-12-16-20)
合計で、120点または140点満点となるが、100点以上は切り捨て。
学生の解答をざっと見たところ、(A)の方が、(B)よりもできが良かったようである。そのため、後者を選択した学生に対してはなるべく甘く採点した。
出席の良い学生ほど、成績は良く、また(A)を選択する比率が高かったように思われる。
また、若干の学生において、出題と全く異なる主旨の答案を書いた者があったが、これは採点不能であった。あと、二つ解答してしまった学生については、ど
ちらか良い方をこちらで選択した。
授業中、学生の態度が悪いので、厳しく採点するつもりでいたのだが、結果的には例年通りかなり甘い判定となってしまったようである。
8月16日以降、本学のCampus
Squareにて成績が確認できるので、各自確認されたい。また、成績に関する問い合わせは可能であるが、こちらもそれなりに自信を持って(かつ甘く)採
点しているので、不可が可になるということは、よほどのことがない限りないと思う。
答案・そして感想欄から(一部問題のある語は伏せ字としています):
1) 授業の内容について
・一つだけ先生に要望があるが。できればもう少しゆっくり授業を進めて欲しかった。
・後半は駆け足で授業が進んでいったので、理解度が浅かった。しかも配られたプリントの1枚は説明がなかったし。先生の人柄がおもしろいのは十分にわかり
ましたので、もう少し落ち着いた授業を心がけた方がよろしいかと存じます。(同意見多数)
半期では時間が足りません。将来的には内容を削減して、よりシンプルにす
る予定です。
・もう少し生徒側に配慮して欲しいと思います。この大学の中では、先生はまだ人間の心を持っている方だと思います。だからお願いするのですが、この大学は
人間の心がないというのか、一方的な感じが多すぎる。ただ教授の○○○○にしか感じない。私は先生が好きなことをやるにしても、授業をやるからには双方向
性をもって頂きたいのです。
双方向性を持つために努力はしているのですが、なにせ受講者数は421名
です。それにしても人間の心がないひとってどんな感じなんでしょうか?
・講議[講義]で先生が話していたことはすべて賛成というわけではなかったが、このような考え方もあるのか、といた風に[ママ]考えることができ、自分の
思想の幅が広がって大変満足しています。
それが授業の目的です。自分の考えを押しつけず、いかに考えるきっかけを
もってもらうかをこころがけて授業しています。
・授業の所々で見られる適当さが、義務教育過程[課程]、高等教育ではありえないもので、逆にその大学らしさがおもしろかったです。
そういうことです。
・[史料批判の問題を選択した学生]余談。この文章を自分で書いていて、今まで書いてきた自分のレポートを全否定してしまうことになってし
まったので、少し悲しくなりました。
これも授業の目的です。
・以前、私の前の席の人が教授の発言を録音していました。その時過激な言葉を使っていたので、少し抑えた方がいいかもしれません。
私の授業中の過激な言葉(過激じゃないですけどね)には、すべて根拠があ
ります。私は裏付けなしには発言しておりません。
・最後に、先生は社会主義国の実情を見ているからこそ、社会主義をあまり良いようには思わないのでしょうが、理想論として私は社会主義は悪
くないと思いま
す。ただ現実の人間がそれにそぐわなかっただけです。でもそういう現実を見ると、資本主義の方が現実的なのかとも思いますが。理論からして、二つを比べる
ことは出来ないのですが、どうしたら社会はよくなるのかと考えさせられます。
経済史とは現実を相手にする学問であり、現実的でないのであれば(普通の
歴史学ではどうだかしりませんが)、そもそも経済史の学問対象にはならないのです。思想史とか、哲学史とか、そういう分野であったら、どうしたら社会はよ
くなるのか、今までの人が考えてきたことを学ぶことが出来ると思います。
2) 授業の形式について
・残念だったのは出席の取り方です。出席を採り終わって出て行く人がたくさんいたり、授業の途中で出席を採るといったら、たくさん人が入ってきて、その人
たちにも出席の紙を配ったり、出席を採らないといったら出て行く人がたくさんいたりして、その人たちをすべて黙認していることが非常に残念でした。
繰り返しになりますが、大教室、受講者421名です。
・この授業はとっている生徒の数が非常に多く、また室内も最後の方は蒸し暑くなり、授業を聞いているのがとてもつらかった。
大学のスケジュールは、9月卒業制度導入の結果、8月に授業・試験がはみ
出ることになってしまいました。
・この授業は常に周りがうるさくて毎回受けるのがいやでした。うるさい人には出て行ってもらうとかして欲しかったです。また、明らかに出席をとることを抗
議が始まってから、出席者からのメールで知ったような、出席目当てで途中入退室をする人がすごくずるくて不諭快[不愉快]でした。そんなあからさまな人た
ちにまで出席点を上げるのは普段から出ている人にとってこんな不公平なことはないです。
・授業中に教室を退出してしまう学生も悪いとは思うが、それに対しての不満・愚痴を授業中にマイクを通したり、学生に言うのは良くないことだと思うし、気
分が害されるので止めて欲しい。
では退出していく人を追いかけるべきなのでしょうか?この時間割・この受
講者数で、出来ることには限界があります。
・昨年までの生徒の意見サイトを見ました。ユニークなものから人格批判までありますが、それでいて自己スタイルを変えないことに、良くも悪くもすばらしく
思います。
・もっと史料の読み方などの前段階の議論について圧縮し、余談などを減らして、時間を節約するようにこころがけて欲しい。[中略]また、板書についてもあ
まり意味のない言葉を省き、みやすく要点をつかんだ書き方をして欲しい。
・以前授業で、出席カードの意見感想はホームページにのせてある、という話をしていらっしゃったので、見せて頂きましたが、かんじんな2005年の意見感
想を見つけることが出来ませんでした。[中略]パワーポイントにして下さるともっと話に集中して聞けたりするなと思いました。
・ただ字が汚くて見づらかったことがありました。
・板書をもっとノートにまとめやすいようにきれいに書いて欲しかった。
時間がどれだけあるかによるのですが、授業内容を削減するとか、プリント
の量を増やすとか、なんらかの対応を考えております。
出席カードの意見は、時間がなくてホームページに載せられませんでした。出席カードを積み重ねると、全部で20cm以上あるんですよ。
・授業中、途中で退出した生徒を見て生先[先生?]は気分を害したのかもしれませんが、その人たちのせいで試験を厳しくするというようなことをするのは他
のまじめに授業を受けている生徒が迷惑するのでやめてください。
ということで結局かなり甘くなってしまいました。
・松家先生は受験産業に身を置かれていたとのことで、私の予備校時代の先生と、講義の仕方が見ていて、しょっぱい思い出がいろいろとよみがえりました。
一度癖が付いてしまうと、なかなか大変です。
・先生の声は漫画家の江川達也の声に似ていますね。
そういった名前の漫画家がいることは知っていますが、声は聞いたことがな
いのでなんともいえません。
・授業を受けた感想は一言で言えば苛々した、です。授業の内容について行けてなかったので、反論はありませんが、一つ驚いたのは、あの黒板を移しただけの
ノートだったのに、テストの時に冷静に見ていくと説明がわかったということです。最後に、手を洗ったときはハンカチで手を拭いた方がいいと思います。
ハンカチを持ち歩くと、それを洗濯しないままポケットに何ヶ月もつっこん
でおくようになりそうで、そうなるともっと不衛生になるかもしれない。
3) その他
・[答案の裏ページが上下逆なことについて]本当にごめんなさい。ちなみに、初犯ではないところが死刑みたいですが、悪気はないので、本当にごめんなさ
い。
そこまで恐縮する必要はございません。
・暑さのあまり、とても授業に出る気にはなれませんでした。でも、先生も大学生の頃、何度も授業をさぼることはあったでしょう。あのころの先生の気持ちと
同じです。
私も授業はさぼりました。ただそのせいで、かなり単位を落としましたが。
・[史料批判に関する答案で]一番わかりやすい例が、いわゆる南京大虐殺である。これは語られる歴史というものがいかにでたらめで嘘が多く含まれているか
を如実にしめしている。
南京大虐殺がなかったという人は、捕虜・便衣兵の虐殺などを、虐殺ではな
いと言い逃れをしている困った人たちです。こういった人たちは、今後日本が侵略されたとしても、パルチザンになって戦うつもりのない人(つまり愛国心に欠
ける人)か、パルチザンとして虐殺されても構わないという自虐的な人なのでしょう。あと、語られる歴史からも、歴史学の対象となるような事実を探し求める
努力を放棄してはいけません。
・感想に「○○」と書く人間の気持ちはわかりませんが、先生もそのような心ない人の言葉など気にせず、がんばって下さい。
がんばります。
・先生は出欠をとるたびに、批判があることを重々承知の上で意見を書かせているし、また自分の講義に多くの学生が不満を抱いていることを知りながら、改善
する気はないのだと感じられる。ならば自分に対する意見なんて欠かせない方が良くはないだろうか。
学生の不満について知らないよりは知った方がいいし、これでも採点方法と
か、かなり改善されているのですよ、昔と比べると。
・うわさで先生は授業の前に酒を飲んできていると聞きましたが、あれは本当だったのでしょうか?
もちろん嘘です。私は、東ヨーロッパに居住していたので、アルコールの有
害性(とりわけ午前中に飲酒することなど)について、十分理解しています(確かに東欧社会の一部はほんとうにすごい。若い人の間ではあまりこういった現象
は見られないけど)。むしろ、そういう噂を流す人が、酒を飲
んで授業に出ている人なのか、そうしたくてたまらない人なのでしょう。かわいそうに。
(2005年8月12日)
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