再 会


―10月14日(月)―
ボストン到着
  この感激を何と表現すればいいのだろう。多くの人たちのバックアップを得て、ついにボストンに着いた。シカゴ経由でボストンのローガン空港に16:30着。地下鉄を3色乗り継いで「HARVARD」駅に降り立つ。親切な御老人に道を教えてもらってチャーリーがメールで指示してくれた通りに歩いていく。徒歩で10分くらい(重いスーツケースを転がして行ったのでもっとかかったかもしれないが)で、茨戸にある写真集「REGATTA」で見たハーバードの艇庫へ。しかしチャーリーは午後はお休み。チャーリーの携帯番号を教えてもらって艇庫についたと電話する。変わらないあの声。アシスタントコーチのリンダとビルの二人のコーチオフィスで待たせてもらう。
19:15、一人の男の子がひょこっとオフィスをのぞいた。チャーリーの子どもが一緒に来たのだとすぐにわかった。次の瞬間、12年ぶりの顔がそこにいた。何と言って話しかけたか憶えていない。

 人生は小さないくつもの決断で作られていく。ボストンに来ないなら来ないなりの人生があった。自分は来る方を選んだ。どっちがいい悪いではない。決断自体を納得して行うかどうかである。

 チャーリーを待つ間、艇庫をぶらぶらしていると、漁師のようなつなぎの防寒服を着た老人とばったり出会う。怪しい者と思われても困るので、チャーリーの友人ですと言ってあいさつする。自分の家だと思ってゆっくり見ていきな、と気さくな笑顔で答えてくれたその老人があのハリー=パーカーであると知ったのは、翌日の朝チャーリーに紹介してもらった時であった。