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平成29年度学位記授与式(3月卒業) 学長告辞 お知らせ

 

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みなさん、ご卒業・修了まことにおめでとうございます。本日ここに、ご来賓の方々、ご家族の方々、OB・OGの方々、多くの関係者の皆様のご列席を賜り、学位記授与式を開催することができましたことに深く御礼申し上げる次第であります。今年度は、学部生491名、大学院学生41名が、ここ緑が丘を去られます。私ども教職員は、みなさんとともに過ごしたことを誇りに思います。

 みなさんにとって、小樽商科大学はどんな大学だったでしょうか。
 
 学部においては、特定の分野で専門知識を深める教育を心がけてきました。同時に、人文社会・自然科学、外国語など幅広い分野の知識を修得するカリキュラムを用意しています。そして、100年以上の伝統をもつ実学の精神に基づいて、実践や体験、様々な分野で活躍する人との交流から様々なことを学ぶ機会を提供してきました。なによりも、みなさんに自由な時間、ものを考えたり友人と話しをしたり、課外活動に取り組くんだりする時間を保証してきました。
 
 大学院においては、数少ない国立の商学研究科として、社会の幅広い層の人々に、高度な専門知識・理論と、専門職大学院にあっては高度専門職業人として必要な実践的な知識・能力を身につける機会を与えてきました。
 
 みなさんは、それらを十分に利用し、知識、能力、態度を身につけて卒業・修了されることだと思います。私は、この数年、本学の学生が、ゼミナール活動、課外活動、学生ベンチャーなど様々な活動のなかで、受賞したり社会で高く評価され、また、大学院修了生の方々が、高度な専門知識と能力で、社会で活躍されている姿を見て、大変心強く感じております。これからも実学精神を発揮して一層活躍してくれることを期待しております。
 
 学部の卒業生のみなさん、みなさんは、空前の売り手労働市場のもとで、順調に就職をされたことと思います。六年近く続く景気回復のおかげで、国全体の人口は減少しているにもかかわらず、働く人の数は増え続け、今年は、過去最高になると予測されています。この就業人口の増加を牽引しているのは女性や高齢者・シニアです。とくに女性の就業率の向上はめざましく、生産年齢人口に占める割合は主要先進国並みになりつつあると言われています。
 
 しかしながら、大切なのは、卒業後のこれからの人生です。社会を見渡してみますと、われわれの未来は決してバラ色ではありません。就業人口の増加は頭打ちになり、やがて減少に転ずるといわれています。女性の社会的進出は高まりつつありますが、待遇面での男女格差は解消されてはいません。他方で、近年の技術革新により、生活様式、労働環境、経済構造は激変の時期を迎えています。
 
 日本の将来に大きな影響を及ぼすことが確実な、現在、盛んに議論されている問題に、「AI(人工知能)」と「働き方改革」があります。インターネットの普及により、あらゆる情報がネットに繋がれ、蓄積されたビッグ・データをもとに人工知能(AI)がものごとを判断する時代がすでに到来しています。この動きは、生産、流通、ビジネスの在り方、そして職業を根本的に変えるであろうと言われています。どんなに遠く離れていても、新しい知識・情報・技術は、それを飛び越えて瞬時にビジネスを成立させ、他方では、人間が行って来た仕事を奪うかもしれないのです。この変化は、社会のあらゆる分野で起ころうとしています。
 
 もう一つ今盛んに議論されている問題、「働き方改革」ですが、おそらく、みなさんは、就職先を決めるとき、勤務地のほかに、残業、休暇、職場環境などの労働条件にこだわったのではないかと思います。一つの会社で働き続けるよりも、よりよい職場を求めて転職するのが当たり前の時代になりつつあります。日本経済が、女性やシニアの力を借りなければならなくなると、当然、働き方も変えていかなければならない、長時間労働、終身雇用、メンバーシップ型雇用、新卒一括採用などの日本型雇用慣行は、みなさんが社会に出て10年もすると、一層崩れていくと思います。人工知能の普及は、この動きを後押しするでしょう。
 
 わたしたちは、新しい労働環境のなかで、社会の変化を見据え、変化に対応していかなければなりません。これからは、一人一人の能力が問われます。「人生100年時代」ともいわれます。おそらく、みなさんは、60歳過ぎても、70歳になっても働き続けると思います。そのためには、卒業した後も、常に学ぶ態度、学び続ける意欲を失わないことです。大卒の肩書きは、そんなに長もちしません、常にブラッシュ・アップすることが必要です。
 
 卒業生・修了生のみなさん、仕事は、自己実現の手段であるといわれます。これから、続くであろう長い長い時間のなかで、自分を高めながら有意義な人生を追求してください。
 
 最後に、小樽商科大学は、卒業生・修了生(OB・OG)が現役学生を支援することの熱心さでも全国有数の大学です。みなさんのなかには、在学中に、同窓会・緑丘会から様々な支援を受けた人がいるはずです。そして、この関係は卒業後も続くと思います。ですから、今度はみなさんが後輩のために支援をしてあげてください。
                             
 みなさんのご健闘をお祈りしています。
 
                          平成30年(2018年)3月16日 
                                  国立大学法人小樽商科大学学長 和田健夫
 
    

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