ファカルティ

専任教員

Professor:
Satoshi HATAMOTO
名前 籏本 智之
職位 教授
経歴 1963年生まれ
学 部:一橋大学商学部卒
大学院:一橋大学大学院商学研究科博士後期課程単位修得退学
学 位:一橋大学商学修士(経済学及び会計学)
主な在外研究歴:
アメリカ合衆国 イリノイ大学 客員研究員 2000年〜2002年
著書 『大学教育と会計教育』藤永 弘編著,創成社,2004年(共著)
『MBAのための財務会計』小樽商科大学ビジネススクール編,同文舘出版,2004年(共著)
『MBAのためのケース分析』小樽商科大学ビジネススクール編,同文舘出版,2004年(共著)
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担当授業
(シラバス)
経営分析の基礎
コストマネジメント
ビジネスシミュレーション
ケーススタディII
ビジネスワークショップI
ビジネスワークショップII
授業紹介 ケーススタディII

MESSAGE

企業会計とリンクしている企業財務について,段階を踏んで正確に理解し,的確に応用できるよう,ケース・メソッドの形で授業を行います.各回の授業に際して,十分に準備してください.授業に参加する楽しさが味わえるはずです.

インタビュー

Q:先生のご専門は管理会計ですが,財務会計との違いはどこにあるのでしょうか?

A:財務会計は企業の外部にいる人のための会計ですが,管理会計は企業の内部にいる人のための会計です.外部の人には株主や債権者が含まれますが,彼らは自分 が行った投資が戻ってくるかどうかに関心があります.これに対して,管理会計は,経営管理のための会計情報です.例えば,「予算と実績を比較するしくみ」 や「製品の原価をつかまえるしくみ」など,戦略を実現するための会計情報システムを扱うのが管理会計です.

Q:原価というと,やはり製造業が対象となるのですか?

A:いえ,サービス業でも原価管理が可能です.今,学会で注目を浴びているのは病院の原価管理です.なぜ原価管理が必要なのかというと,放っておくと高くなっ てしまうからです.例えば,働いている人のモチベーションが下がって生産性が低くなったり,必要以上にモノを作ってしまうと無駄が出て,原価も高くなりま す.これをマネジメントしなくてはいけない.バランススコアカードという管理手法も管理会計の分野に入ります.

Q:管理会計では,お金以外の情報も扱うのでしょうか?

A:原価というときに必ずしも金額である必要はありません.財務データは異なる部門を比較するときに便利ですが,他の物量データも扱えます.ただし,数値でないと測定が難しくなるので,数値に落とすことは大事ですね.「測定しないものは管理できない」という考え方です.

Q:先生が研究されている内容を教えてください.

A:私の研究テーマは大きく二つあります.一つは「投資の意思決定プロセス」です.ある事業に投資すべきかどうかを意思決定するための計算方法や,組織で意思 決定するためのプロセスについて研究しています.例えば,中国に進出すべきかどうか,進出するとしたら製造と販売のどこを持っていくのか,それを全社戦略 の中でどう位置づけて,成功失敗をどのような評価基準で判断するか,などを研究しています.この分野は財務もからんでくるために,財務論の分野でも研究が 行われています.

Q:もう一つのテーマは何ですか?

A:日本の管理会計の進化プロセスについて調べています.日本は,1950年代に管理会計の考え方をアメリカからたくさん輸入してきました.戦前には日本的な 会計システムが存在したと思うのですが,それがはっきりしないのです.何らかのやり方があったところに,新しいものが入ると,何かが起こる.日本的な手法 とアメリカ的な手法が融合することで,日本の管理会計システムがどのように進化したのか,そのプロセスを文献によって分析しています.

Q:日本とアメリカの会計システムはどのように違うのでしょうか?

A:日本の企業は会計情報を使いますが,その依存度はアメリカより低い,と言われています.そこに日本的経営の特性があるのでしょうね.会計情報に基づいて厳 しく事業を評価すると組織の学習が阻害されることがあります.また,経済の発展状況は国によって異なりますので,アメリカのやり方を日本に当てはめるだけ では機能しない.同様に,今のアメリカや日本の管理会計システムを中国に持っていってもそのままでは機能しないわけです.中国の実情に合わせて変えていか ねばならないといえます.

Q:ありがとうございました.