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授業情報/Course information

科目一覧へ戻る 2023/03/17 現在

科目名/Subject 刑法I
担当教員(所属)/Instructor 竹川 俊也 (商学部)
授業科目区分/Category 昼間コース 学科別専門科目
開講学期/Semester 2018年度/Academic Year  前期/Spring Semester
開講曜限/Class period 水/Wed 4 , 水/Wed 5
対象所属/Eligible Faculty 商学部/Faculty of Commerce
配当年次/Years 2年 , 3年 , 4年
単位数/Credits 4
研究室番号/Office
オフィスアワー/Office hours
更新日/Date of renewal 2018/02/27
授業の目的・方法
/Course Objectives and method
刑法とは、どのような行為が犯罪となり、それに対してどのような刑罰が科されるかを定めた法律です。刑法Ⅰ(総論)では、すべての犯罪に共通する一般的な原理を学ぶことになります。正当防衛や責任能力といった用語は耳慣れたものであり、他の法律に比べて初学者が関心を持ちやすいかもしれません。しかし、学問としての刑法では、抽象的な概念が多く用いられ、体系性を特に重視する性質も相まって、初学者にとって理解が困難な部分が少なくありません(教科書を1周して、ようやく初めの方に出てきた概念が本当の意味でわかる、ということが多いです)。本講義では、刑法総論を対象として、犯罪と刑罰の関係性をめぐる諸問題について受講者各位が理解できるようになることを目的とします。
達成目標
/Course Goals
・刑法総論の全体像を体系的に理解し、法解釈上の争点について、判例・学説の正しい理解を前提に受講者自ら考えることができるようになること
・刑法学を通じた、論理的思考力の養成
授業内容
/Course contents
第1回 オリエンテーション
 本講義の目的と授業の進め方について説明する。
第2回 刑法入門
 刑法一般について入門的に講義する。
第3回 刑法の基礎理論
 刑法の基本原理について講義する。
第4回 犯罪の基礎理論
 犯罪論の全体や刑罰の正当化根拠論について解説する。
第5回 罪刑法定主義
 判例を参考に罪刑法定主義の現状を解説する。
第6回 犯罪論の体系と行為論
 犯罪論の体系構成について講義する。
第7回 構成要件の概念と機能
 構成要件の概念と機能について、理論的に検討する。
第8回 構成要件該当行為
 構成要件該当行為の概念について解説する。
第9回 因果関係(1)
 事実的因果関係あるいは条件関係論を取り扱う。
第10回 因果関係(2)
 法的因果関係について講義する。
第11回 不作為犯
 不作為犯の成立要件について検討する。
第12回 構成要件的故意
 構成要件的故意の概念と体系的地位について講義する。
第13回 事実の錯誤
 事実の錯誤について講義する。
第14回 過失
 過失犯の構造について講義する。
第15回 違法性の概念
 違法性の一般理論について講義する。
第16回 まとめ・小テスト
第17回 正当防衛(1)
 正当防衛の基礎理論を取り扱う。
第18回 正当防衛(2)
 正当防衛の派生問題を取り扱う。
第19回 緊急避難
 緊急避難一般について講義する。
第20回 責任の概念
 責任の本質論について、近時の議論動向を踏まえて解説する。
第21回 責任能力
 責任能力について近時の議論動向をふまえて解説する。
第22回 原因において自由な行為
 いわゆる「原因において自由な行為」の法理について講義する。
第23回 違法性の意識と法律の錯誤
 故意と違法性の意識の関係、法律の錯誤の処理について講義する。
第24回 未遂犯(1)
 実行の着手と不能犯について講義する。
第25回 未遂犯(2)
 中止犯について講義する。
第26回 共犯(1)
 共犯の基礎理論について講義する。
第27回 共犯(2)
 共犯の本質論・処罰根拠論について講義する。
第28回 共犯(3)
 共犯の諸問題について講義する。
第29回 罪数論と量刑論
 罪数論と量刑論について、近時の議論動向を踏まえつつ講義する。
第30回 まとめ・小テスト
事前学修・事後学修
/Preparation and review class
刑法総論は抽象的な概念を扱う体系性を重視した学問領域ですから、受講者各位による予復習が望まれます。特に、授業前には教科書の該当ページに目を通しておくようにしてください。
使用教材
/Teaching materials
・教科書
島伸一編『たのしい刑法Ⅰ総論〔第2版〕』(弘文堂、2017年)
十河太朗・豊田兼彦・松尾誠紀・森永真綱『START UP刑法判例50!総論』(有斐閣、2016年)

・参考書
山口厚・佐伯仁志編『刑法判例百選Ⅰ総論〔第7版〕』(有斐閣、2014年)

詳細については、初回の授業で案内します。
成績評価の方法
/Grading
小テスト 30%
定期試験 70%
(定期試験では論述式の問題を課す予定です。主体的な学修が望まれますので、よく考えて履修してください。)
成績評価の基準
/Grading Criteria
講義内で実施する2回の小テストと定期試験の成績の合計点(秀(100〜90)、優(80〜89)、良(70〜79)、可(60〜69))で評価します。出席調査は行いません。
履修上の注意事項
/Remarks
どのようなものでも結構なので、必ず六法を持参してください。
遠隔授業
/Online class
遠隔授業/Online class

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