社会貢献・産学連携

第7回 一日教授会 質問に対する商大の回答

会場において回答できなかった質問・要望(Q)に対する商大の回答(A)

議事要旨を見る  アンケート集計結果を見る

一日教授会の第1部終了後に参加者から回収いたしましたご意見・ご質問票にありましたご質問への回答を以下に掲載いたします。


Q.産学官民で,商大の魅力ある存続のため,小樽との今後の関わりをどのように考えているか?
A.(1)大学の関わり
商大と小樽市との関係では,以前から小樽市の各種審議会等に多くの教員を委員として参画させており,専門的な知見を有する学識者として,市政等について提言を行っております。また観光をテーマとした共同研究や受託研究等も行ってきました。
平成18年2月には,北海道,札幌市,小樽市の3自治体及び小樽商工会議所,札幌商工会議所,北海道中小企業家同友会の3団体と本学による「小樽商科大学地域連携協議会」を発足し,地域連携事業を協同で実施しております。
【平成20年度連携事業】(提案機関)
1.東アジア・マーケットリサーチ事業(小樽市)
2.制度融資に代わる中小企業振興策の策定(小樽市)
3.環境セミナー,環境シンポジウムの開催(小樽商工会議所)
4.国際交流事業の連携(小樽商科大学)
5.留学生等のホストファミリーの連携拡大(小樽商科大学)
平成20年3月には小樽市と本学の包括連携協定を締結しました。連携協定は,小樽市とのより一層の連携を深め,それぞれが有する資源を活用し,地域が抱える諸課題の解決や産学官連携の推進による地域経済の活性化を図ることを目的としております。包括連携協定の事業の一環として,小樽市職員1名を研修派遣の形で本学のビジネス創造センターに受け入れています。
今後,包括連携協定と地域連携協議会を有効に活用して,小樽市とともに地域の活性化を図ります。

A.(2)学生の関わり
本学の学生は,様々な活動を小樽市内で行っております。身近なところでは,おたる潮まつりや雪あかりの路に学生,留学生が参加しております。
学生の地域活性化プロジェクトとしましては,ホームページ「みんなでつくる小樽百科事典」の企画・運営,カフェプロジェクトやダーツバーの経営,ビジネスアイデアコンテストの開催,市内小学校におけるキッズベンチャー塾の開催,学生が企業の経営戦略を提言する「ビジネスデザイン論」の実施,小学生向けのインターネット子ども教室の実施等様々な活動を行っています。
学生のサークル活動としましては,YOSAKOIチーム「翔楽舞」による市内の各種イベントへの参加,創部40周年を迎えたプレクトラムアンサンブルの演奏会,写真展への参加,剣道部による小中高生への指導の実施等が行われております。
留学生の活動としましては,本学の国際交流週間における市民の民様との交流,「韓国人留学生と韓国語でしゃべらないかい?」の開催,サルサワークショップの開催,地域連携事業「留学生による体験型アセスメント」の実施,市内小中学校への訪問等が行われています。
また,2011年の創立百周年に向けて,学生が企画・実施する百周年記念事業を検討している「学生企画事業実施小委員会」では,5月からFMおたるの番組「ともラジ」内の「ショーダイム」コーナーで様々なPRを行っているところです。
今後とも,学生は様々な場面で,地域をフィールドワークや活動の場として活動するものと思われます。大学としても,学生への支援を充実させていきます。

 

Q.一般市民(社会人)が受講できる講座がありますか?
A.当日の配布資料であります「商大のトビラ」に公開講座や公開授業の詳細が記載されておりますので,ご参照願います。また本学のHP「学外の皆さんへ」「公開講座」でも案内させていただいております。
【お問い合わせ先】
小樽商科大学学務課学部教務係(TEL: 27-5244,E-mail: gakubu@office.otaru-uc.ac.jp)
(@を半角に直してお送りください)
 

Q.学生の生活指導はどうしているのか?食事や洗濯,お金等良い生活の習慣が身に付いていなければ ,良い社会人にはなれないと思う。
A.学生が,充実した大学生活を送るためには,私生活を充実させる必要があるともいます。また,学生時代に良い生活習慣を身に付けておかないと,社会人になってから苦労するかも知れません。
本学では,学生に対する生活指導については,学生のキャンパスライフのあらゆる問題や悩み事について気楽に相談できる窓口として「学生何でも相談室」を開設しており,カウンセラーによるカウンセリングを受けることが出来ます。学生の健康管理については,保健管理センターで対応しています。
また,学生の消費者相談の便宜を図るために,学内に消費者センターの臨時窓口を設置しています。さらには,学生を様々なハラスメントから守るために,ハラスメント相談室を設置しています。
学生が快適なキャンパスライフを送れるように,大学として注力していきます。

 

Q.一日教授会の主旨がよく分かりません。商大への批判を募集しているのでしょうか?対象者は誰になるのでしょうか?
Q.今回の開催テーマで一日教授会を市民に聴いてもらう必要があったのか?来年の一日教授会はいかにして大学が小樽に役立つことをしていくか,それに対して市民とふれあう場であることを期待します。
A.小樽商科大学「一日教授会」は,市民の皆様に一日だけ商大教授会のメンバーになっていただき,大学に対するご意見・ご要望を聴く機会を設け,商大と地域の絆を深めることを目的として,6年前から毎年開催してきました。
【過去の一日教授会の開催テーマ】
第1回   地域と共に生きる小樽商科大学がこれから目指すもの
第2回   地域と共に進める小樽商科大学の国際交流
第3回   市民と小樽商科大学の交流「言わせてもらおう! 街から見た商大」
第4・5回 「街の振興と活性化」おたるの元気を取り戻せ!
第6回   商大生の主張~小樽をもっと盛り上げよう!
過去の一日教授会では,主に商大の地域連携活動をテーマに意見交換を行ってきました。今回の一日教授会では「あなたとともに考える商大のマスタープラン」というテーマで意見交換を行いましたが,商大のマスタープランを策定するにあたって,学内だけの意見のみならず,広く外部の皆様のご意見・ご要望をいただきたいと思いました。対象者は市民の皆様はもちろんのこと,学生の意見も大切にしたいと思います。学生あっての大学ですので,学生の意見や要望を大学の運営に反映させていきます。
今回の一日教授会で開催テーマに対するアンケート調査をさせていただきましたので,調査結果を元に皆様が望まれる開催テーマを考えたいと思います。
 

Q.大学のPRをもっと有効にしたいとのことですが,商大のパンフレットを見た限りでは,「北の地で学ぶことへの希望」は充分感じられました。今必要とされているのは,PRの充実ではなくて,PRに伴った「実際」ではないでしょうか?PRで感じられた希望を学生が実際に実感できれば,おのずとPRの効果は広がっていくと思います。
A.本学のパンフレットで紹介している様々な取組みについては,実際に実行することによって,学生のキャンパスライフを充実させることが出来ます。貴重なご意見を述べていただき,ありがとうございました。一方で大学の広報やPRが不足しているとのご意見がありますので,大学として何らかの方策を考えたいと思います。
 

Q.芸術・文化面で商大が果たすべき具体的な内容(方策)を教示願いたい。
A.商大は小樽の芸術・文化の面で様々な影響を与えていると思います。
芸術に関連しますが,本学の卒業生には作家の小林多喜二や伊藤整,最近では蜂谷涼さんがいます。特に小林多喜二にあっては,最近の「蟹工船」ブームで注目されているところであり,本学としても小林多喜二展示会・講演会の開催,「蟹工船」エッセーコンテストの開催,ドキュメンタリー「いのちの記憶」試聴会とトークセッションを開催しております。11月からは小林多喜二ツアーが始まり,母校である本学もコースに組み込まれているところです。学生の活動の例としましては,大学院アントレプレナシップ専攻の学生有志によるルネサンス研究会が,小樽文学館で開催されました中村善策展のサポートを行っております。
また,本年11月に開設されます利尻屋みのやの私設ミュージアム「小樽の若き獅子達」(堺町通り,出世前広場)に本学も出展します。その展示では,小樽高商から商大に至るまでの経緯や商大くんを紹介するとともに,小林多喜二と伊藤整に関するパネル展示を行います。数多くの観光客が集まる観光スポットですので,ミュージアムを有効に活用して全国に向けてPRしたいと思います。
文化に関連しては,市民対象の公開講座や様々なフォーラム等を開催し,文化面での貢献をさせていただいているところです。
 

Q.市民が憩える商大づくりの具体案を教示願いたい。
A.本学は,ソフト面では,市民対象の公開講座の実施,附属図書館の市民向けサービス,大学祭や国際交流週間の一般参加,そして一日教授会の要望から実現した市民参加型のビアパーティーを開催する等の様々な大学開放事業を進めてまいりました。
また,ハード面では,従来から大学の教室や体育施設の一般貸出を行っていましたが,2007年4月に市民の皆様との交流スペースであります小樽商科大学駅前プラザ「ゆめぽーと」を開設し,市民の方のサークル活動等に利用されているところです。
本学は2011年に創立100周年を迎えるため,昨年度から百周年記念事業委員会を立ち上げ,百周年記念事業を検討しております。委員会の一つでありますキャンパス美化委員会では,創立百周年に向けてキャンパス美化を計画しています。具体的には,2011年まで段階的に,季節の花の植込み,記念樹木の植樹,散策路の整備等を行う予定です。市民の皆様が憩えるキャンパス作りに力を入れていきたいと思います。
 

Q.日本全国から学生を集めるという意見には賛成です。しかしながら,商大の宣伝が足りないですし,全国的な認知度も低いと思います。意見として,大学を有名にするために,企業と協力してビジネスで成功することです。もう一つは小樽の町を有名にし,経済的に強くすることです。
A.本学は社会科学系の単科大学ですので,他の理工系学部を擁する大学のように大規模な産学官連携事業は望めません。しかしながら最近では,行政や企業との共同研究の受け入れが増加していますので,ビジネス面で成功できる可能性があるかもしれません。また他の理工系大学とも包括協定を締結していますので,そこに何らかのヒントが得られるかもしれません。小樽市とは包括協定と連携協議会で協力関係にありますので,小樽市とともに町の活性化について考えて行きたいと思います。
 

Q.若い社員に年金や日本の将来について質問すると,年金はあまり出ない,日本の将来は良くならないと100%答えます。どうしてそう考えるのか,原因が分かりますか?若者に明るい希望を持たせるために大学や大人の負うべき責任とは何ですか?
A.ストレートな答えにはなりませんが,本学は商学を中心とする社会科学系の教育・研究機関であり,現代社会の諸問題についても,単科大学でありながら広範な専門分野を包括する特性を活かして貢献したいと考えています。教育面では,豊かな教養と品格を備えた社会で活躍できる職業人の育成が本学の使命であり,存在意義であると思います。本学の卒業生が実社会において活躍することにより,少しでも日本の発展に貢献できればと思います。
 

Q.「北に一星あり小なれどその輝光強し」が商大のキャッチフレーズですが,商大で輝いているもの,輝かせたいものは何ですか?
A.本学は予算規模において全国の国立大学で最も小さい大学です。しかし,創立当初から全国に存在を認められ,「北に一星あり 小なれどその輝光強し」と謳われておりました。このことは何よりも本学の建学の精神である実業人の人格養成に重点を置く実学重視の精神,国際的視野を備えた人材育成等の教育理念に基づき,優秀な教授陣による教育の質の高さにあり,全国から集まった学生が卒業後多様な分野で活躍した結果であることは明白です。
全国に数多くある大学とどう差別化を図っていくかは商大の生き残りの原点ではありますが,大規模な総合大学と競争するのではなく,小さいながらも名門といわれるような教育研究の充実と,優秀な学生を育成し,社会に送り出すことが本学の使命であると思っております。「北に一星あり 小なれどその輝光強し」は,本学がめざす大学の姿そのものを表す名言として今後も大切にしたいと考えています。
 
    

ページの先頭へ