社会貢献・産学連携

第3回 一日教授会議事要旨(H17.3.1開催)

本学では,3月1日(火),今年で3回目迎える1日教授会を市内中心街の道新ホールにて開催しました。

今回は,「言わせてもらおう,街から見た商大」と題して,特に市民と商大との交流,学生との交流をどのように広く深く行うことができるかを探りたいと考えて実施しました。

当日は,学長が本学の近況について説明した後に,本学の夜間主授業を体験受講している高校生,公開講座を受講されている主婦の方,市内で企業経営をされている方,そして市民とのイベント交流を行ってきた本学学生にゲストスピーチを行って頂き,その後,市民との意見交換を行いました。

意見交換では,地元の高校生をもっと入学させるべきではないかと言った意見や,市中心街にサテライトのようなものを作り,教員,学生と市民等が直接意見交換をできる場をつくるべきではないかと言う意見等,数多くの意見や質問が寄せられて,予定時間をオーバーするほど,大いに盛り上がりました。

◎第3回一日教授会における「市民の方々の質問・要望(Q)と本学の回答(A)の紹介」

Q.商大から小樽市へ経済活性化への提言は出されているのか。

A.本学の教員個人レベルでは,市の審議会に多数参画していますし,組織的な対応としては,本学と自治体が地域社会の活性化を図るため,小樽市,北海道,札幌市で構成される「小樽商科大学・北海道地域連携協議会」を設置しています。そのほか,産学官連携では,ビジネス 創造センターを中心にビジネス相談やベンチャービジネス支援などに取り組んでいます。今後は,本学の得意分野を活かしながら,より一層,市民の目に見える形で地域経済の活性化に貢 献していく所存です。

なお,本学における産学官連携のあり方については,次回以降の一日教授会のテーマとして扱うなど,別な機会を設けて市民の皆さんから意見を伺いたいと考えています。

Q.教員・学生が市民と関わり合う場が少なくなったのではないか。

以前は,歴史学研究会に参加していた浜林正夫先生や小樽運河保存運動のなかで運河講座の一つとして井上巽先生などとの交流があった。)

A.最近の教員は多忙ではありますが,専門分野や研究上関心の高い題材で,ギブアンドテイクの関係であれば積極的に参加するのではないかと思われます。

積極的に活動している教員としては,小樽まち育て運営協議会の会長を務めている松本康一郎教授,「プロジェクト管理論」という授業の一環で,学生から地域企業に対して提言させる 教育を行っている酒井弘一助教授などはご存じのことと思います。

本学から市民の皆さんを対象に開講している公開講座を契機として,勉強会などの交流に繋げていくこともできるでしょう。

具体的なご要望がございましたら,総務課研究協力係又はCBC(ビジネス創造センター)で承りますので,遠慮なくご相談ください。 

Q.商大生が小樽に住まない理由は何か。

A.現在,商大生の65%が札幌から通学しています。学生が市内に住まない一般的な理由としては,もともと札幌出身の学生が多いことのほか,アルバイトが少ないこと,気軽に遊べる場所 が少ないこと,交通の便が発達し通学時間が短縮されたこと,札幌の方が賃貸住宅の物件が 多く安価であることなどが考えられます。札樽圏以外の地域から商大に入学し,一旦市内で生活した後,札幌に引っ越す学生も見受けられます。以前は学生寮がありましたが,入寮希望者 が少なくなり,やむなく閉鎖しています。そのかわり,留学生用の宿舎(国際交流会館)を整備し,留学生には喜ばれています。

小樽の魅力を知らない学生が多いこともあり,小樽の歴史,文化などを学ぶことを通じて,小樽の良さを理解してもらうため,数年前から新入生を対象とした「小樽学」という科目を開講しています。市内の方々に講師をお引き受けいただき,学生の人気も高い科目のひとつです。

また,商大では学生に就労体験をさせる「インターンシップ」に力を入れており,地元企業等の協力を得て学生を引き受けてもらい,市内の皆さんと交流できる機会も設けています。

 このように,学生に小樽の魅力を理解させる教育を行い,市内に住まわせるよう努力していますが,残念ながら,その効果がまだ十分に現れない状況です。

【関連した意見】

  • 商大生を小樽から離れさせないためには,商大が地域と一緒になって,小樽に住ませる工夫をしてほしい。札幌から通学する余裕がないくらい講義,ゼミなどで勉学に専念させてはどうか。
  • 他の国立大学では,地元高校からの入学者が多いが,商大は札幌の高校からの進学が多い。小樽市内の高校から進学が少ないことは残念なことである。

Q.小樽の高校からやる気のある学生を確保する方法はないものか。

A.市内の高校から商大に進学する生徒が減っている理由を明確に説明することはできませんが,商大を良く知ってもらうために,市内の高校生に夜間主コースの授業を無料で開放したり,商大の教員が市内の高校に出向いて進学説明会を行ったりしています。最近では,高校側の要請を受けて進学説明会を開く機会も多くなりました。

 商大は国立大学なので,入学定員に地元枠を設けることは難しい状況ですが,市内の高校生に商大の特徴を十分理解してもらうような取り組みが必要だと思いますので,今後も高大連携(高校と大学の連携)を深めていきたいと考えています。

【関連した意見】

  • 市内の高校の先生と交流することも必要ではないか。多少偏差値が低くても,一人でも多く市内の高校生を入学させてほしい。
  • 商大の在学中に弓道部に所属していた経験を活かし,現在,潮陵高校弓道部のコーチを務めている。生徒の話をよく聞くが,商大がどのような大学で,どのような授業をしているのかわからないという声が多い。高校生に商大を知ってもらうために,もっと情報を発信し,商大の魅力をアピールする必要がある。今の高校生にとっては,大学のクラブ活動も進学先を決めるときの条件になるので,商大生が高校のクラブ活動を指導するなど,商大生と高校生が交流する機会があれば,商大の雰囲気を感じてもらうことができるのではないかと思う。

Q.札幌サテライトのように,小樽でも街中で商大と交流できる場所を作ってはどうか。

A.商大の教職員や学生と市民が交流できる場所を市内に用意することは,費用対効果の問題など,現実的な課題がありますが,非常に重要な意見と受け止めて,今後,さらに皆さんの意見を伺いながら,大学内で検討していきたいと思います。

Q.公開授業は夜間のみとなっているが,昼間の授業の開放はどうか。高齢者,主婦等で受講したい方もいるのではないか。

A.小樽は特に高齢者が多いので,シルバー層に生涯学習の機会を提供するよう,昼間コースの授業を公開することも積極的に検討していきます。

【関連した意見】

  • 団塊の世代がシルバー層に入ってくるので,その世代をターゲットにすることを戦略的に検討した方が良い。

Q.小樽に日刊新聞がないことについてどう思うか。道内主要都市には市民文化の発信があるのに対して残念である。商大の情報発信にも活用できるのではないか。

A.商大としても,法人化後は今以上に大学の情報を発信することが可能になりますし,小樽市の文化を振興するためにも役立ちますから,小樽の地元紙がないことを残念に思っています。

【関連した意見】

・記者として小樽・後志版の充実に努めているつもりだが,振り返ってみると商大を取材する機会が少なかったように思うので,今後は商大の情報発信にも協力していきたい。

Q.小樽は観光の街として有名であるが,観光を学問として捉え,観光学科を新たに設け,実学としてホテルで研修等を行ってはどうか。長期的な問題ではあるが,大学が生き残る一つの方策ではないか。

A.昨年4月からビジネススクールを開設したばかりですので,新たな学部や学科を設置することは,資金調達や人的資源等の問題もあり,簡単にできることではありません。既に,山口大学や琉球大学に観光学部あるいは観光学科を設置していますが,観光を学問として位置づけられるようになったのも最近のことですから,教育者を確保することも難しい状況と思われます。しかしながら,将来に向けて魅力ある分野の一つと感じていますので,長期的には検討に値すると 考えています。

 商大では,観光クラスター「小樽ゆらぎの里」に参加していますし,また,市の委託による「外国人観光客に対するホスピタリティー人材育成事業」にも取り組んでいます。これからも,このような取り組みに積極的に関わっていきます。

【その他意見・質問として】

Q.大学としての就職支援活動はどのように行っているのか。
※学究だけで済む時代ではなく,子供を持ち親としても考えると,果たして小樽商大に入学した場合,心配無く就職できるのかが最大の問題となる。

A.平成16年4月より就職支援室に「就職課」が設置され,学生が就職活動するうえで,次のとおり更に便利で親切な体制が整えて学生へのサービスを充実し,就職活動の効果を上げております。就職状況は,卒業生の支援もあり,他大学よりも良好です。

○現在の就職支援活動体制

  • 専門家によるきめ細かな就職指導相談(アドバイザー体制)
  • 本学同窓会(東京本部)と小樽東京事務所との連携協力による東京での就職活動支援
  • 就職内定を得ている4年生中心による,学生就職相談や講演会の開催
  • 正規授業科目として就業体験(インターシップ)の開設
  • 就職ガイダンスの開催(3回)
  • 公務員ガイダンスの開催
  • 資格取得ガイダンスの開催
  • 面接対策講座の開催
  • 学内企業セミナーの開催(170企業等参加)
  • ホームページによる求人情報の提供
  • 「就職のしおり」配付

Q.産・学・官のとりくみとして市,商工会議所,商大の連携がよく言われていましたが,この具体的な取組みの事例と商大の成果について承りたい。さらに今後の展望についてもお伺いしたい。

A.
1.小樽市との連携について
(1)小樽市各種審議会委員への参画について
本学では,小樽市の各種審議会に教員を委員として参画させており,専門的な知見を有する学識者として,市政等についての提言を行っています。

(具体例)

  • 小樽市緑の基本計画策定委員会委員(経済学科助教授 柴山千里)
  • 小樽市特別職報酬等審議会委員(商学科教授 大矢繁夫)
  • 小樽市地域経済活性化会議委員(大学院商学研究科助教授 斉藤一朗)
  • 小樽市地方港湾審議会委員(大学院商学研究科助教授 玉井健一)
  • 小樽市地域経済活性化会議委員(大学院商学研究科教授 松本康一郎)
  • 小樽市上下水道事業経営懇話会委員(商学科教授 渡邊和夫)
  • 小樽市個人情報保護審議会委員(企業法学科教授 石黒匡人)
  • 小樽市情報公開審査会委員(企業法学科教授 石黒匡人)
  • 小樽市特別土地保有税審議会委員(企業法学科教授 石黒匡人)
  • 小樽市男女平等参画推進市民会議委員(企業法学科助教授 片桐由喜)
  • 小樽市地域情報化計画策定懇話会委員(大学院商学研究科教授 出川淳)
  • 小樽市都市計画審議会委員(大学院商学研究科助教授 山本充)
  • 小樽市文化財審議会委員(一般教育等教授 荻野富士夫)
  • 小樽市教育委員会市立小樽文学館審議会委員(一般教育等助教授 中村史)
  • 小樽市青少年問題協議会委員(一般教育等教授 宝福則子)
  • 小樽市教育委員会小樽市青少年科学技術館運営委員会委員(一般教育等教授 片岡正光)
  • 小樽市公害対策審議会委員(一般教育等教授 片岡正光)
  • 小樽市緑の基本計画策定委員会委員(一般教育等教授 八木宏樹)
  • 小樽市高齢者保健福祉計画等策定委員会委員(保健管理センター教授 浅沼義英)

今後,今以上に市等への審議会委員への派遣は活発になるものと思われます。

(2)小樽市等からの依頼に基づく受託研究・共同研究について

 今までの実績として,受託研究1件,共同研究1件の計2件が行われています。
今後,地域経済の活性化と発展のために,本学と市は積極的に連携いたします。
1)平成13年度共同研究「朝里川温泉地域のCS調査」
 

  • 共同研究先:観光クラスター研究会「小樽ゆらぎの里」
  • 研究題目:朝里川温泉地域のCS調査
  • 研究期間:平成13年11月28日~平成14年3月31日
  • 研究代表者所属・職・氏名: 商学科 教授 伊藤 一
  • 研究成果の概要:

宿泊施設への外部評価をアンケート調査にて解明しました。調査対象は小樽近郊の朝里温泉地域であり,市役所のクラスター研究会との共同研究として研究会のメンバーで宿泊施設の経営者との共同研究を実施し,その結果,「(1)施設毎に従業員とイメージと利用客のもつイメージの格差を分析し,格差が少ない企業ほど業績が高いこと。(2)本来研究会の設定したイメージと利用客のイメージはほぼ一致していたこと。」が解明されました

2)平成16年度受託研究「地場産品評価基準調査」

  • 受託者:小樽市
  • 研究題目:地場産品評価基準調査
  • 研究期間:平成16年6月29日~平成17年2月28日
  • 研究代表者所属・職・氏名:商学科 教授 伊藤 一
  • 研究成果の概要:

小樽市の観光産業政策を推進するにあたり,観光産業に携わる企業や関係者対象とした基礎調査を行い,その調査結果に基づき,店舗・施設,接客サービスや取扱い商品なども対象とした「(仮称)小樽ブランド」を構築するための評価基準設定を行う必要があります。本調査では,サンプル抽出によるヒアリング調査を行うことによって,小樽市内における観光産業が抱える課題や問題点について把握し,その改善策と評価基準の設定への足掛かりとすることができました。

2.商工会議所との連携について

(1)小樽商工会議所の加入について

平成16年12月に小樽商工会議所の会員登録をしました。このたびの加入は,本学が会員として商工会議所のネットワークなどの機能を活用し,本学における地域社会との交流事業を積極的に推進することを目的としています。

(2)商工会議所の審議会委員への参画について
本学では,小樽の商工会議所の各種審議会に教員を委員として参画させており,専門的な知見を有する学識者として,商工会議所の施策等についての提言を行っている。

 (具体例)

  • 小樽商工会議所顧問(学長 秋山義昭)
  • 小樽商工会議所小樽TMO推進協議会委員(大学院商学研究科教授 近藤公彦)

今後,商工会議所への審議会委員への派遣は,更に活発になるものと思われます。

(3)その他

ビジネス創造センターにて,小樽商工会議所を通じて,共同研究の拡大に向けた「地域ニーズアンケート調査」を行う予定です。 

Q.体育館のリニューアルに伴い,弓道場の改築があるとの話を伺いました。現在の道場は,一般的な弓道場に比べ,不備が多くなっています。

新道場の内容について,専門家や実際に使用する弓道部員の意見は,どの程度反映されるのでしょうか。標準的な道場さえできれば,施設利活用の道もより開けると思います。現在の道場では,正規の作法は不可能です。 

A.新体育館の改築計画には,弓道場の改築は含まれておりませんので,別途弓道場改築計画を検討中です。改築の際は,利用者等の意見もできるだけ反映する予定です。 

Q.以前から図書館を利用させてもらいたいと思っていましたが,利用出来るものでしょうか。 

A.調査・研究のためであれば,学外一般の方々にも資料を公開しています。
図書の貸出を希望される方はIDカードを発行しますので,保険証,免許証等本人とわかるものを持参してください。詳しくは,利用案内やホームページをご覧ください。

 https://www.otaru-uc.ac.jp/htosyo1/  問合せ先:附属図書館運用係 TEL 27-5273

    

ページの先頭へ